↓この記事の続編。
http://bplosaka.blogspot.jp/2013/08/blog-post_5.html
仮に、この「一般に正しいとされている握り」が正解であったとしたら、2001年にイチローがアスレチックス戦で、ラモン・ヘルナンデスが流し打った打球を捕って、3塁に滑り込んで来るテレンス・ロングを指したあの「レーザービーム」は何だったのか。外野手がボールを捕ってから投げるまでの間に、親指をボールの真下に入れるような事が出来るのだろうか。
そこで、ここでは再び「いわゆる正しい握り」の問題点を指摘したい。
ボールのようなモノを持つ時、物理的には「摩擦力」を利用している。
この摩擦力は「押さえる力」と「表面の滑りにくさ(摩擦係数)」に比例する。
簡単に言うと、ざらざらの滑りにくい面に置いた物体を上から強く押さえつけると、摩擦力が強くなるので安定する。また、バットに滑り止めを付ける事によって、摩擦係数が大きくなるので、握る力(押さえる力)を小さくしても(力を抜いても)安定してバットを持つ事が出来る。
摩擦力の簡単な例では、アイススケートリンクのようなツルツルの床の上に置かれた物でも、上から押さえつけると、少しは安定して滑りにくくなる。
また、引越し等で用いる台車の上の家具を滑って落とさないように運ぶためには上から抑えつけてやると安定する。
つまり、ボールを支えている以上、例え本人が力を抜こうとしても、指からボールを押さえる力が働いている事になるのだが、「いわゆる正しい握り」における、その力の働きを表したのが下の写真。
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仮に、この「一般に正しいとされている握り」が正解であったとしたら、2001年にイチローがアスレチックス戦で、ラモン・ヘルナンデスが流し打った打球を捕って、3塁に滑り込んで来るテレンス・ロングを指したあの「レーザービーム」は何だったのか。外野手がボールを捕ってから投げるまでの間に、親指をボールの真下に入れるような事が出来るのだろうか。
そこで、ここでは再び「いわゆる正しい握り」の問題点を指摘したい。
ボールのようなモノを持つ時、物理的には「摩擦力」を利用している。
この摩擦力は「押さえる力」と「表面の滑りにくさ(摩擦係数)」に比例する。
簡単に言うと、ざらざらの滑りにくい面に置いた物体を上から強く押さえつけると、摩擦力が強くなるので安定する。また、バットに滑り止めを付ける事によって、摩擦係数が大きくなるので、握る力(押さえる力)を小さくしても(力を抜いても)安定してバットを持つ事が出来る。
摩擦力の簡単な例では、アイススケートリンクのようなツルツルの床の上に置かれた物でも、上から押さえつけると、少しは安定して滑りにくくなる。
また、引越し等で用いる台車の上の家具を滑って落とさないように運ぶためには上から抑えつけてやると安定する。
つまり、ボールを支えている以上、例え本人が力を抜こうとしても、指からボールを押さえる力が働いている事になるのだが、「いわゆる正しい握り」における、その力の働きを表したのが下の写真。
この握りでは、人差し指と中指、親指で二等辺三角形を作れと教えられる事が多い。しかし、それだと、人差し指、中指の力と親指の力は釣り合うが、薬指で押さえる力と釣り合う力が無い。だから、ボールが青の矢印の方向に抜けやすくなるのでは無いか。
ただでさえ、薬指はボールによって外側に押されているのだから、その反発でボールを押し戻そうとする力が強く発生している事になる。なので、薬指からボールを押す力の働きは無視出来ない。
試しに、この握りから、全ての指に力を入れてボールを押すと、ボールは青の矢印の方に抜けるはずだ。
一方「4点支持の握り」の場合、下の写真のように、それぞれの指から加わる力が、ボールの中心に集中する形で、ほぼ釣り合いが取れる。この握りの場合、全ての指に力を入れてボールを押しても、ボールは抜けない。もちろん、力を入れて握るのは良く無い。物理的に安定するので、逆に力が抜けると言う意味。
「いわゆる正しい握り」を押し付けられると、身体のイメージとしてバックスピンを投げるイメージしか湧いて来ない。その結果、投げ方まで無理矢理バックスピンしか投げられないような「生真面目でセンスの感じられない投げ方」になってしまう気がする。
誤解してほしく無いのだが、バックスピンストレートを否定する気は全く無い。藤川球児のストレートは綺麗なバックスピンのはずだ。ただ、そこから話がボールの握り方にまで発展した時に無理が生じるのでは無いかと言う事。
少年野球に関わっている方は、このような事を「ボールの握り方はこういうのが正しいと言われているが、実は〜」と言った形で一席ぶってみてはいかがだろうか。引越しの例を持ち上げて摩擦力の知識などと併せて披露すると、少なからず他の父兄や子供たちの気を引けるはずだ。そういうのもまた、少年野球に関わる醍醐味の一つだと思うのだが。