2013年8月11日日曜日

80年代のメジャーリーグ打法

単純に、バッティングフォームを楽しむと言う観点からメジャーを見た場合、80年代、中でも80年代後半から90年代初頭は抜群に面白い。レジー・ジャクソン以降、パンチャー・オートマチックステップ系の打者が着実に数を増やして来る一方で、スインガータイプの技術も一つの極みに達していた。そうした状況の中で実に様々な打撃フォームが見られるのが80年後半のメジャーリーグだ。

この頃、スインガータイプに関しては、既成概念を打ち破るかのように個性的なフォームが増加する。ちょうど、イチローが振り子打法でデビューした当時の日本の状況にも似ている。つまり、頭を動かすなとか後ろに残せと言った考えを否定するような打撃フォームが流行っていた。(もっともベーブルースは既にそれをやっていたが)

まず、当時のスインガー系の個性的なフォームから見てみよう。

エリック・デービス 横浜に来たグレン・ブラッグスのレッズでの元同僚。レッズ当時はデービスが主砲でブラッグスは期待の若手だった。このバッティングフォームは抜群にカッコイイ。


ダリル・ストロベリー 王貞治の一本脚打法を参考にして作られたフォーム。


ジム・レイリッツ この手の打ち方は今ではほぼ全滅したが、当時は結構多く見られた。


次にパンチャータイプ。

レジー・ジャクソン 近代パンチャーオートマチックステップの元祖。


トラビス・フライマン 当時、このようなパンチャーのオートマチックステップ系の打者が着実に数を増やしていたが、クローズドスタンスの打者が多かった。日本のヤクルトの来て、東京ドーム第一号を放ったダグ・デシンセイもそのタイプ。


アンドレ・ドーソン 通算438本塁打 314盗塁で殿堂入りした外野手。スイングスピード、ヘッドの効き方が凄い。全身これバネと言えば、それまでだが、そのバネの強度が尋常では無い。


現在になると、パンチャータイプが主流となった事で、アクロバチックなフォームはほとんど見られなくなった。しかし、スインガー、パンチャーを問わずに考えると、ジョシュ・ハミルトン(スインガー)ホセ・バティスタ(パンチャー)ブライス・ハーパー(パンチャー)は、80年代後半スインガーの流れを汲む存在であるかのように思える。

ジョシュ・ハミルトン


ホセ・バティスタ


ブライス・ハーパー


2010年くらいまでのメジャーは「動かない系」のパンチャー一辺倒に染まっていた感が有る。それが最近になって、そのアンチテーゼのような感じで、再び派手なバッティングフォームが見られるようになって来た感も有る。そうした意味では今のメジャーも中々面白い。

なお、今ではほぼ絶滅した「80年代系アクロバチックスインガー」は、今でもスローピッチソフトボールの中で生き延びている。ここでは多くの打者がエリック・デービスやジム・レイリッツのような打ち方をしている。