2013年8月4日日曜日

ロイ・ハラデーのカーブ

松井秀喜に「もっとも打ちにくい」と言わせ、ジーターに「球界最高の投手」と言わしめたロイ・ハラデーだが、その成績も輝かしい。(http://ja.wikipedia.org/wiki/ロイ・ハラデイ

このような(いわゆる投手らしく無い)フォームの投手が、これだけの数字を残す事も、パンチャータイプと言うフィルターを通してみると不思議では無いが、やはり肩肘にかかる負担は気になる。

ハラデーと言うと「シンカー」「低めにボールを集める」「低めでボールを動かす」「グラウンドボーラー」と言った事が話題になるのが常で「カーブ」と言う切り口で語られる事は少ないと思う。

この動画にも何球かカーブが有る。


非常にパンチャーらしいカーブで、いわゆる「ハードカーブ系」の小さなカーブだが、ここで注目してほしいのは、その投げ方。ボールに気を取られていると気が付きにくいが、投球腕に注目してみると、かなり力感タップリに腕を振っている事が解る。これがパンチャーカーブの特徴で、パンチャーの投げ方でカーブを投げるわけだから、こうなる。しかも、ファストボール系と違い、途中でボールが抜けるので、そのぶんだけ、なおさら腕の振りが鋭くなる。

スインガータイプの大谷が投げるような、典型的なスインガーカーブと比較すると、その違いが解りやすい。(0.345~)


せめて、言い出しっぺとしてパンチャーカーブの投げ方くらいは理論化しておきたいのだが、理論化したとして、変化球と言うのはそれで100%安全と言い切れるものでは無いため、やはりそこはある程度、個人の裁量に任せておきたい。パンチャーカーブの投げ方を形容するなら「引っ掻くような」とか「弾くような」感じと言えるが、見た目と投げ手の意識は必ずしも一致するとは限らない。

ただ、パンチャーの場合、カーブとストレートの腕の振りの違いが、スインガーの場合よりも大きいのでは無いかと感じている。