ジョージア中のリトルリーガーがこの動作をマネしてます。という実況で始まるこの動画はキンブレルの持ち味が満載。
1球目 既におなじみの高速パワーカーブ
2球目 外角低めのストレート
3球目 ライジング気味のファストボール
外角低めのストレートが投手の基本だと言われる理由は主に2つ考えられる。
理由1)外角低めは、顔の向きの関係で打者にとっては最も身体が回りにくいコースなので当たっても飛ばない。(配球、投球術上の観点)
理由2)右VS右 左VS左 の場合、外角低めを投げるためには球持ちが良く無いと投げられないから。(投球動作を良くする観点)
ただ、キンブレルは左打者に対して、外角低めを使う事が多い気がする。この場合、外角低めの有効性は(理由1)のみが当てはまる。キンブレルのような腕の出所から左投手の外角低めにストレートが決まると、ボールが最短距離を通ってミットに届く事になるので、打者はより速く感じるだろう。そしてまた、左打者の外角に投げる時、キンブレル特有のクローズドスタンスからのストレートステップ(インステップ)が効果的に作用してくる。
まさに、左打者に対する外角低めのフォーシームストレートは、キンブレルのために用意されたキンブレル・ロードだ。
グレッグ・マダックス、ジョン・スモルツ、トム・グラビンらを擁して黄金期を築いたブレーブスの有名な投手コーチであったレオ・マゾー二ーは外角低めのストレートの重要性を非常に強調していた。
その影響もあってか、ブレーブス出身の投手達は比較的外角低めの、というか低めの速球を重視する傾向が有るように思える。ジャイア・ジャージェンス、ティム・ハドソン等は典型的だ。
キンブレルも、とかく球速ばかりが取りだたされるが、外角低めのストレートは素晴らしい。特に左打者に対する外角低めのストレートは彼の必殺技の一つだ。