2013年9月21日土曜日

オートマチックステップ巡礼の旅(72)グレン・ブラッグス

右打者でオートマチックステップに取り組んでいる人なら、目指してほしいのが、このグレン・ブラッグスだ。

1993年から横浜でプレーし、脅威的なパワーを見せつけた打者だが、一年目に右手小指を骨折して以降は、本来のスイングが戻らなかった感が有る。そのブラッグスはシンシナティ・レッズで1990年代のワールドシリーズ制覇に貢献したメジャーリーガーだった。メジャーでの立ち位置は「未完の大器」と言った所だろうか。10本以上の本塁打は4回記録しているものの、20本以上は打っていない。

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しかし、パワーはメジャーでもトップクラスで、1990年のワールドシリーズで、空振りしたバットが背中に当たって折れたシーンは語りぐさになっている。

そのシーンがこの動画に有る。一試合まるまるの動画なので、ちょっと手間がかかるが、オートマチックステップとしても素晴らしく、黒人的な身体能力を活かした豪快なスイングをする打者なので、是非とも器用にカーソルを合わせて見て頂きたい。


33.40〜 空振りしたバットが背中に当たって折れるシーンと、その横からのスローモーション

34.43〜 レフトフライ

1.05:00〜 ファール
1.05:35〜 ファール
1.56:00〜 ファール

この日、ブラッグスは負傷退場したチームの主砲エリック・デービスの代役として途中出場するが、結局ヒットは打てていない。

横浜の時に見たブラッグスのスイングが今の自分の打撃観に与えた影響は大きい。両手で振り抜いて、押し込みの強い、タイト&ストロングなスイング。そして、黒人特有の身体機能の高さ。当時の日本球界では、グレン・ブラッグスとラルフ・ブライアントの能力の高さは双璧であった。それ以降、彼等以上のスイングを見せる打者が来日したかと言うと、ちょっと思い出せない。カブレラは柔軟な対応力が有るがフォームが雑だし、バレンティンからは彼等程の超人的な凄みは感じない。「打つ」のはバレンティンの方が上手いのだろうが、そうした事を超越した凄みがブラッグスやブライアントのスイングには有った。

ブラッグスのホームランの打球は、スピンが効いて高く上がるタイプではなく、角度のついた弾丸ライナーのような感じで、伸びが有る打球だった。ベンチで鉄バットを使い、手首の回内、回外の筋トレをしている姿が印象に残っている。

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