2013年9月13日金曜日

オートマチックステップ巡礼の旅(39)マット・ケンプ

まだ28歳と若く、オートマチックステップ界の期待の星だが、2012年、2013年と怪我などで満足に出場出来ない状態が続いている。悪影響が出やすいタイプの片手フォローと言い、気になるところだ。両手で振りそうな気配も無い。素材的には、アンドリュー・ジョーンズとか、フレッド・マグリフくらいのレベルだろうか。

2011年には、打率0.324 本塁打39 打点126 盗塁40と言う記録を残しており、ボンズやカンセコの記録した40本塁打40盗塁にあと一歩まで迫った。しかし、30本以上打ったのは、この年だけ。ここまで7年間の通算打率は0.295と高く、優れた打撃技術の持ち主である事は間違い無い。(wikiの記事)

メカニクス的には、後ろに小さく重心移動してからの始動だが、純粋なオートマチックステップと言って差し支えない。ノーステップにも見間違えるほど、ステップが小さいのもオートマチックステップらしくて良い。




1990年代に比べて、めっきり数の減ったオートマチックステップだが、その中でもケンプは数少ない大物の一人だ。なんとか持ち直して、マニー・ラミレスやアレックス・ロドリゲスくらいの存在にはなってほしい。

片手フォローの悪影響をどの程度少なく押さえられるかに、この打者の行く末はかかっている。今でも手首の返りが早くフィニッシュが低くなったり、前脚が開いたりと良く無い兆候が見られるのは心配だ。

ハンリー・ラミレスとかユリエスキ・グリエル、さらに90年代のホアン・ゴンザレスにしてもそうだが、高いグリップ位置の構えから、腕を大きく伸ばす片手フォローは悪影響が出やすい一つのパターンなだけに気になる

しかし、ケンプの構えはヘッド入れ型に近く、それほど腕に負荷がかからないと言う点が、まだ希望の持てる要因だろう。


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