2013年9月9日月曜日

オートマチックステップ巡礼の旅(20)ダヤン・ビシエド

キューバ出身の若手外野手。(1989年生まれ)

このフォームを見て、キューバ出身だと解った。膝を内に入れてからのオートマチックステップと、片手フォローのパターンはキューバの打者に多いパターンで、同じ片手フォローでも、アメリカの打者のように腕を伸ばして止める感じでは無い。



前脚の膝を内に入れて、つま先立ちにした状態からのオートマチックステップ。片手フォローだが、手首を返さない意識、腕を伸ばそうと言う意識が無く、単に離しているだけなので、スイングに力が有る。今のオートマチックステップの打者の中では楽しみな一人だ。



初めてフル出場した2012年は、HR25 AVG0.255 と言う「らしい」成績を残している。このくらいの数字を安定して残せれば、それで充分脅威的だろう。

U18のワールドカップ決勝を見て感じたことだが、アメリカチーム等が、日本のスモールベースボールを真似てバント等をして来ても、まったく恐怖感とか、嫌な感じが無い。こういう選手は打率は2割5分くらいで充分なので、どんどん振って行った方が、相手にとっては嫌な存在になるだろう。

確実性が高い事と、安定感が高い事は必ずしも、イコールでは無い。極端に言うと、打率0.230で25本前後のホームランを5~6年も続けたら、その選手は安定感が高いと言える。そうした数字も、また、オートマチックステップらしい。

ただ、そうした打者の場合、どうでも良い場面で、二線級の投手から甘い球を打ってホームラン数を稼ぐようでは、魅力は無い。良い投手の良い球を大事な所で打てる、意外性が有ると、非常に面白い存在になれる。

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