2013年9月14日土曜日

オートマチックステップ巡礼の旅(51)ジェイソン・ジアンビ

右投げ左打ちの希望の星である。通算成績は打率0.278 本塁打437本

カンセコとコンビを込んでいたマグワイアとアスレチックスで同僚であり、マグワイアを打撃の師と仰いでいた。それだけに、打撃技術も見事に継承されている。

オートマチックステップ全盛期(1990年代〜2000年代初頭)に登場し、その時期に見合った「円熟した技術」で「ヒッティング・ニルバーナ」と呼ばれた。(ニルバーナ=解脱)

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確かに、ジアンビの全盛期の打撃は、そのくらい芸術的だった。オートマチックステップ特有の無駄の無いフォームから、最短でバットが出て来て、片手で取るフォロースルーでは綺麗に腕が伸び、高くバットが振り上げられる。

下は2001年のジアンビの全盛期のスイング。ハムストリングスの効いたオートマチックステップと、高く振り上げられるフォロースルー、そしてヘッドの出が速いのが素晴らしい。この年、打率0.342 本塁打38本 打点120を記録している。


ただ、その後、ヤンキースに移籍したあたりから、手首の返しが早くなり、フィニッシュの位置も低くなって行く。片手フォローの悪影響が出たと言う事だろう。両手で振る事で修正を計らない限り、一度、こういうスイングになると持ち直すのは難しい。成績も下降線を辿る事になる。ただし、この動画の2002年は打率0.314 本塁打41 打点122と、まだ健在であった。


ヤンキース時代の終盤から失速していくが、その後、ロッキーズやインディアンズに移籍し、しぶとく存在感を示し続けてはいる。やはり、元の技術に優れたものが有るからだろう。

このスイングは、比較的全盛期のイメージに近い。


年々、大腿四頭筋が効いて来て、オートマチックステップの純度は下がっており、最近では脚を挙げて打つ姿も見られる。だが、42歳で今だ健在であり、今期も既に8本塁打を放っている。



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