2013年4月14日日曜日

MLB 右のエースの傾向

メジャーの右のエースのピッチングスタイルの傾向について書いてみたい。(もちろん、思考過程だが)

日本でも大体同じなのかもしれないが、いかんせんあまり見ていないので良く解らない。また、左投手については、ストレート、スライダー、チェンジアップみたいなスタイルの投手が多く、投げてる球そのものは、右投手の方が面白い。(左投手でもツーシームとカーブを投げれば、断然面白くなるのだが。)

以下、右のエースの条件

条件(1)低めにストレートを集める事が出来る。

当たり前過ぎるので、深くは書かないが、やはりエース級は低めへの制球が良い。基本的な知識としては低めはボールの上を叩きやすいので長打を食らいにくいし、低めを打とうとすると腰の回転も小さめになるので、その点からも長打は出にくい。だから低めに集める事が投手にとっては重要になる。

条件(2)低めに落ちる中速系変化球がコントロール出来る。

縦のスライダーがストライクゾーンから低めのボールゾーンに落ちる球。これはやはり強い。このボールが決まっていれば、それだけで打たれないイメージが有る。今のメジャーでは、このボールで空振りをしているシーンを最も目にする印象が有る。

動画 A.J.バーネット 2012年 16勝10敗 

動画 ジョニー・クエト 2012年 19勝9敗

条件(3)オフスピードピッチが有る。

鋭い変化のムービングファストボールを投げ、そのバリエーションが豊富でも、対して良い数字を出せていない投手がいる。そして、そうした投手は大抵、緩急が使えていない。この事からも、やはり緩急と言うオーソドックスな手段は重要かつ有効なのだろう。ジャスティン・バーランダーは100マイル近い速球とカーブを使って22勝を挙げている。もちろん、速球も動かすが。

動画 ジャスティン・バーランダー 2011年 24勝5敗

条件(4)速球を動かせる。なおかつ、それをコントロール出来る。

ツーシームとカットボールに代表されるムービング・ファストボールだが、MLBの右のエース級はほぼ例外無く速球を動かして来る。中でも目立つ使い方は3つ。「ストラークゾーンからボールゾーンに逃げる球」「ボールからストライクに入って来る球」「詰まらせる球」

芯を外す上で有効なムービングファストボールだが、詰まらせるには有効でも、先に当てさせるのは有効ではないかもしれない。なぜなら、この種の球はその投手のMAXストレートよりも若干遅いので、打者の腕が伸びやすいと考えられるからだ。(当たってるかどうかは解らないがイメージ的に)実際、マリアーノリベラのカッターも左打者に詰まらせる時に真価を発揮していたイメージが有る。左打者にはツーシームも投げていた。先に当てさせるのなら、完全にボールゾーンに逃がした方が良いのでは無いか。

動画 クレイ・バックホルツ 2010年 17勝7敗

これらに比べて、クイックモーションや牽制が上手ければ文句無しと言った所か。