2013年5月9日木曜日

練習の合理化



こういう緩いゴロでバックハンドを繰り返し練習するのは良い練習だと思うが、このくらいのゴロなら手投げで充分では無いか。そして3人一組くらいでやった方が一人当たりのゴロを捌ける量が増える。

バスケットなどの練習に比べると野球の練習は間延びしている感が強い。冗談のような話だが野球部に入ると野球をする時間が短くなる事だってある。

昔、陸上部の友人にこう言われた事が有る。「お前等って、なんでいっつもオェオェ言ってんの?」意味の無い声だしの事である。

人のプレーを見る事も大事かもしれないが、どうせ野球などは四六時中テレビでやっているんだし、試合になれば嫌でも人のプレーを見ざるを得ない。だったら練習では「順番待ち」と「無意味な声だし要員」を如何に無くして行くかに主眼が置かれるべきだろう。

当然の事だが野球部に入って来る子は野球をしたいと思って入って来る。そして、このくらいの年代の子にとっては、野球と言うのは必ずしも試合だけを意味するわけでは無い。単純に言えばバットやボールとたわむれる事が野球だと考えて良い。しかし、野球部に入ってしまうとおおにしてバットやボールとたわむれる機会が減ってしまう。本格的な野球に拘るからだ。

「打者が打った打球でないと意味が無い」「マウンドから投げないと」「活きた投手の球でないと」と言った声も有るだろう。しかし中学や高校では、指導者は、こんな贅沢を言う子よりも、多くの部員に如何に多く投げさせてやるか、いかに多く打たせてやるか、捕らせてやるかに気を使うべきだろう。

ただ、一方で確かにダイヤモンドを使って「本格的な野球」をする必要性も有る。それは「予行演習」のためだ。練習は「稽古」と「予行演習」に分けられるが、特に中学や高校の場合「稽古」の重要性が大きくなる。しかし「予行演習」も大切で、これは少しで良いので継続して行なう事が重要になる。こうした中では「順番待ち」になる子も多く出て来るが、それは仕方が無い事だろう。

いかにバットやボールとたわむれさせてやるか。これが重要で、そのためには「本格的な野球」をけっこう大胆に捨てる必要が出て来る。