90年代、アメリカンフットボールのNFLとMLBをかけもちした選手と言えば、ディオン・サンダースとボー・ジャクソンが有名だが、ボー・ジャクソンは強肩で有名だった。
ただ、何度かボー・ジャクソンの捕殺シーンを見た印象としては確かに凄い肩だが、球の伸びはもうひとつだと言う印象が有る。おそらく筋肉が着き過ぎているため、肩の捻りが小さくなってボールにスピンがかかりにくかったのだと思う。
その意味では、細身のマーク・ウィッテンが見せたライトからのバックホームは前にも書いたが凄かった。残念ながらYOUTUBE上には動画が無い。
ただ、ボー・ジャクソンの興味深いのはアメフトをしていた事で、アメフトのボールを投げる事で肩が強くなったのかもしれない。少なくとも単なる筋肉マン系の選手とは違う鍛えられ方をしているはずだ。
実際、メジャーリーグでは90年代中盤頃にフットボール投げを練習に取り入れるのが流行っていた。しかし、最近ではほとんど見かけない。「フットボール投げと野球の投球では筋肉の使われ方が違う事が解ったのでやらないようになった」と言う話を小耳に挟んだ記憶が有るが、どうも記憶が定かでは無い。
ただ、筋肉の使われ方が違うのは、テークバックの動きが違うからでは無いか。あのボールの大きさだと野球の投手のようなテークバックを取る事は出来ない。なのでいわゆる「担ぎ投げ」に近いフォームにならざるを得ないが、だからと言ってアメフトをやると肩や肘を壊すと言う事も無い。
結局は、テークバックの動作を野球のそれに戻すメソッドとノウハウさえ有れば、フットボール投げは立派に「スローイング用の筋トレ」として機能するのでは無いかと思う。
コントロールはさておき、この動画くらいの感じ(フォーム)で投げられたら素晴らしいトレーニングになると思うが。