2013年10月13日日曜日

野手名鑑0003 マイク•トラウト

成績表
タイプ パンチャータイプの脚挙げ型 右投げ右打ち


パンチャータイプが主流となってから長い時間が立つが、その間に、従来のスイングに対する固定概念を覆し、新しいスイングが現れてきた事を印象づける打者の登場が何度か有った。マイク•ピアザは止まった状態からいきなり打つ事が可能だと言う事を見せつけたし、デレック•ジーターやティム•サーモンのスイングは、トップハンドが主導となるスイングの存在を臭わせるに充分だった。また、バリー•ボンズは、コンパクトなスイングと長打力の共存の可能性を見せつけた。ある意味、このトラウトのコンパクトなスイングも、そうした意義を持つスイングの一つだろう。ただ、チェイス•アトリー等でアメリカの野球ファンは既に経験してきた事なので、今更解りきった事でもあるのだが。ダメ押し的に、新しいスイングの時代になっている事を見せつけたのが、トラウトだとも言える。


ただ、ここまでスイングがコンパクトなのは、パンチャーらしいと言えばらしいのだが、これが理想だと言う訳では無い。ただ見た所、大腿四頭筋が効いた構えでも無いのに、なぜスイングがここまでコンパクトになるのか。

原因は、ほとんど後ろ脚に乗せず、もっぱら「抜き」のメカニズムに依存する前脚の挙げ方に有るのだと思う。理由は説明しにくいが、こうした例は、過去に教えた中学生の中にも見た事が有る。

ただ、このトラウトの「腰の回転でバットを引っ張る?何ソレ?」的なスイングは、やはり見るからにパンチャーらしい。ちなみに、このコンパクトなスイングで2013年も打率0.323の27本塁打を記録している。