2012年6月30日土曜日

6月30日雑記

(1)http://www.youtube.com/watch?v=Gw6Yquc7gYQ&feature=plcp

これまでのところ打率0.342(6位)の8HRと目立った活躍を見せているマイク•トラウト。このスイングにはボトムハンドでヘッドを残しながら引っ張らずに、トップハンドでヘッドを出して来るパンチャーの特徴が良く出ています。スイングがコンパクトというよりもヘッドの出が速いと言う事です。因に、このスイングを見て同じエンゼルスにいたティム•サーモンを思い出す人も多いでしょう。トラウトサーモンとはニジマスの事です。似たような名前の2人が同じチームで似たようなスイングをしているのは面白い偶然です。

(2)http://www.youtube.com/watch?v=0Af0PH9C75c&feature=relmfu

この前にも書きました、脊柱直立の構えを今期から修正したクリス•ヤングが、キンブレルから値千金のホームランを打ちました。2対2の9回表にクローザーからホームランを打ったのですから値千金でしょう。キンブレルとしては甘い球とは言え。

(3)http://www.youtube.com/watch?v=6vRqfMVmU-c&feature=plcp

ブレーブスの若手Andrelton Simmons (1989年生まれ) は今期0.314の3HRと活躍しています。かなり良いスイングです。後少しで四頭筋立ちになるギリギリのバランスですが、このバランスでこのスイングが出来ると言う事は、骨格、肉付きが良いのでしょう。このくらい大きなスイングの打者(http://www.youtube.com/watch?v=fGz2jk177nA&feature=plcp)がこうやってインコースを打つと脅威でしょうね。このインコースへのヘッドの出の速さは両手振り抜きだからこそです。今後も期待出来そうな打者です。

(4)http://www.youtube.com/watch?v=sd4ybh_w8hA&feature=plcp

EMILIO BONIFACIO 20盗塁で現在4位(両リーグ)右腕を下げて構えています。盗塁のスタートは右腕を下げた方が良いのです。二塁方向へのターンがスムーズで、重心が浮きにくく、足離れがスムーズ等の効果が有ります。ボニファシオのスタートも良い線行っています。

(5)http://www.youtube.com/watch?v=By1JQFxfLMM&feature=related

ボルトがヨハン•ブレイクに敗れたようですが、素人目に見てもボルトのような手足の長い選手がしなやかに走るわけですから100mよりも200mの方が力を発揮出来そうに見えますね。ところで、黒人の走りで腸腰筋が効いてるなと思うのは上半身が後ろに流れない事です。あれだけのスピードで走ると、上半身には反作用や空気抵抗がかかり、後ろに流れそうになるものだと思いますが、黒人ランナーの場合、その反作用や空気抵抗に打ち勝って上半身がグングン前に向かう感じがします。この動画でも負けてはいるものの1レーンの紺色の服の選手がそういう感じが良く出てます。(1.09〜のスロー)モーリス•グリーンもまさにそういう走り方でした。

もう少し考察を深めると、腸腰筋が弱く、上半身、特に胸から上が後ろに流れてしまうと、走っている中で胸椎の後湾した状態が作りにくく、それが脊柱の前後のバネのようなしなりを出しにくくしているのでしょう。

走っている時に、横から見て両方の大腿骨が重なるシーンが有ります。このタイミングで胸椎が後湾し、そこから片方の股関節が伸展していくにつれて腰が突き出され、脊柱が反って行きます。ボルトなんかはそのしなりが大きいですね。

(6)一度下がる。

打ち方を変える、、例えばスインガーからパンチャーに変えるくらい大きな変化だと、一度パフォーマンスレベルが下がる事になります。ただ、一度下げても、最終的により高いレベルに到達出来るなら、その価値が有る訳です。例えば今のやり方だと80点しか取れないのが、やり方を変えると90点取れる。ただ、そのために一度30点まで下がる覚悟がいると言う事です。パンチャーのオートマチックステップの場合、日本人の場合、特にその落差が大きいかもしれません。今70点だったとすると、それをスムーズに75点、80点と挙げて行けるわけでは無く、一度50点くらいに下がる覚悟が必要になるわけです。その挙げて行く上で、黒人的な身体機能に近づくと言うのは大きなテーマになります。

(7)http://www.youtube.com/watch?v=7mLe1F_BKvI&feature=plcp

ジャンカルロ•スタントンで良いなと思うのは投手方向から見た構えのバランスで上半身の前傾具合が絶妙だと言う事です。ただ、腸腰筋が弱いと、上半身そのものをクラウチング気味に前傾させないと骨盤が前傾しないので、スタントンくらいの構えだと骨盤の前傾角度が不足してしまう場合が有ります。同じ人でも運動不足で腸腰筋が弱って来るとクラウチング気味にしなければ骨盤が前傾しません。しかしそうするとバランスが悪くなるので、弊害が出るわけです。つまり、そういう状況では技術論以前に身体を作らないといけないと言う事です。

前述のAndrelton Simmons くらいのバランスで、あのスイングが出来るのは、腸腰筋が強いのであのバランスでも充分に骨盤が前傾してくれるからです。こういう場合、クラウチング角度も小さくて済むので楽に投球を待てると言う効果も有ります。

2012年6月29日金曜日

6月29日雑記

(1)http://www.youtube.com/watch?v=j-7VRgmF8VI&feature=plcp

ライアン•ロバーツ オートマチックステップで、割と魅力的なスイングをする打者ですね。余談ですが、最近のNPBはこの手の打法の打者を採らなくなりました。一時は牛込氏によるポンセ〜パチョレック〜ローズの流れで安い金額で安定して活躍すると言う意味でことごとく成功し、恐らくその流れを広島が真似て、ラロッカやロペス、アンディー•シーツを獲得し、そのシーツがマートンを連れて来たと言う経緯が有ったのですが。統一球だからといって2割3分でも40本打てれば良いと言う発想になったのでしょうか。

(2)http://www.youtube.com/watch?v=WT6-PeiN8L4&feature=plcp

ジェレッド•ウィーバー 良い球投げますね。この投手はセット始動ではないのですが、セット始動で悪いケースで、始動後に手が身体から離れ過ぎると、反対に腰が引けてハムストリングスが使いにくくなる場合があります。それに比べると、腕を身体の近くで下に下ろすと、膝屈曲では無く股関節屈曲で重心を下げやすく、ハムストリングスが使いやすくなります。もちろん、理想的では有りません。しかし、上記の悪いケースになっている場合、実験的にドリルとして、このような投げ方をやってみるとハムストリングスが使える感覚も解るかもしれません。形は理想では無いものの、下半身の力が使え、上半身がリラックスしていると言う一番重要なポイントが抑えられ、その上でこの体格だと、こういうパフォ―マンスになると言う事です。しかしキャッチャーの肩も良いですね。

(3)http://www.youtube.com/watch?v=sBeccaK2p9I&feature=plcp

ダルビッシュ10勝目。ゾーンに入ってきましたね。見るとセットの投球でも二種類有る事に気がつかされます。脚を挙げた時に止まる投げ方と止まらない投げ方です。止まる方が股関節にタメが出来て動作もまとまりますが、止まらない方がスムーズになります。この二種類を使い分ける事で打者のタイミングを外すと同時に自分の調子をコントロールしているのかもしれませんね。例えば、ちょっと荒れて来たなと思えば止まるフォームにしてフォームを整え、再び止まらないフォームで躍動感を出して行く等、その通りかどうかは解りませんが、そうした事をやっている可能性が有ると思います。

基本的にダルビッシュの特徴として、挙げた前脚の膝を回し込みながら身体を捻り、脚挙げ動作から流れるように重心移動に移行すると言う事が言えるのですが、その流れを脚を挙げた所で止めるフォームは日本時代にも見られました。止めない方が反動は使えますが、止めた方が股関節の力は使えるのです。藤川球児などは止める系ですね。(今は止めませんが、昔は二段モーションと言われてました。)

2012年6月28日木曜日

6月28日 雑記

(1)http://www.youtube.com/watch?v=v6FyEUNENVM&feature=plcp

ウィル•ベナブル この打者も良い骨格をしています。横から見ると股関節が割れていないのに、これほど脊柱の湾曲のメリハリが効いているのは地の骨格が良いからでしょう。

つま先立ちになった状態からのオートマチックステップで、その分、なおさら大腿四頭筋が効きやすくなっていますが、その特徴がスイングにも良く出ています。

(2)http://www.youtube.com/watch?v=gUWTYYEg4dI&feature=plcp

マイケル•ブラントリー 素晴らしい骨格ですね。脚を挙げてから始動するパンチャータイプです。

 (3)http://www.youtube.com/watch?v=EMQrDIJ5M4o&feature=plcp

カルロス•ザンブラーノ フォームと言うより投げているボールが良いですね。いや「良い」と言うよりも「個人的なツボ」です。なんとなく彼のボールを見ていると自分の投げる球(芸)に対する執着というものを感じます。スポーツ選手に関わらず、黒人はラテン的な気質のように見えて、職人のように自分の一芸を大事に育てる人が多いイメージが有りますが、歴史的な背景も有るのかもしれません。

(4)http://www.youtube.com/watch?v=cxkHrjEI3Ps&feature=plcp

ロイ•ハラディ 松井秀喜が「凄いボールでは無いが最も打ちにくい」と評した20勝級投手です。まさに芸術ですね。ムービングファストボール系を低めに集めるのが特徴です。

(5)http://www.youtube.com/watch?v=181limSJCUk&feature=plcp

ジョーダン•ジマーマンは良いですね。セットポジションを大事にしているのがよくわかるフォームです。0.26からのボールはライザーと見て良いでしょう。チェックスイングでストライクの判定を取るのがライザーの真骨頂です。ライザーを意図的に投げ、バッターがチェックスイング。塁審に判定をあおぎ、ストライクで空振り三振。この流れが作法にのっとったライザーの芸術です。

(6)http://www.youtube.com/watch?v=L7lbY-XHOoM&feature=plcp

ジェフ•フランコーア やや誇張された首の角度でクラウチング気味ですが、良い姿勢で構えています。この構えなら外角が打ちやすく、外角低めのストレートを最高の角度で打ち返しています。

外角低めのストレートが投手の基本と言われていますが、それは外角低めのストレートは最高の技術を持ってしても打ちにくい球である事に変わりないからです。インコース高めのストレートは打者の技術で打ちやすさが全然違います。打てない打者にとってはこれほど難しい球も無いのですが、打てる打者は打てるのがインハイの速球です。一方、アウトローの速球はそうではありません。アウトローはもっとも腰が回りにくいコースなので手打ちになりやすく、そこに速いボールが来ると、技術力に関わらず打つのが難しいのです。アウトローストレートで球が速いほど、流し打とうとすると余計に打ちにくいはずです。他のコース同様、センター返しのつもりで打ちに行かないと、身体がボールの軌道に入って行かず、上から見下ろして(悪い意味で球を線で見て)手だけで振って空振りになってしまいます。その意味でも、動画の打ち方は良い打ち方です。

(7)http://www.youtube.com/watch?v=yVEQWO1ZEgw&feature=plcp

なんと(6)のフランコーアのホームランは12球粘った後だと言う事です。シンプルな打ち方ゆえにボールに食らいつく感じが良く出ています。

外角低めの速球は、球が速くなると流し打ちも通用しにくくなるでしょうが、じゃあセンター返しで思い切り振りにかかれば良いかと言うと、そうすると目きりが速くなり、これまた打ちにくいのです。ですからとどのつまり、完璧なアウトローストレートはどうやっても打ちにくい球なのです。因に腰が回りにくい理由はアウトローに視線を向ける事で、顔の向きが置きティーと同じようになるためです。

(8)http://www.youtube.com/watch?v=43vrvaHfKqI&feature=plcp

これも外寄りの球を上手く巻き込んで打ってますね。ただ、基本的にはアウトサイドインのプルヒッター的なスイングです。クラウチング気味に構えると、そういうスイングになりやすいのですが、MLBでも90年代くらいまでは多かったスタイルです。そういう意味で懐かしさを感じさせるフォームでもありますね。Yunel Escobar も似たタイプです。

フランコーアに関しては、横から映した映像を見ると、股関節が割れていますね。

(9)http://www.youtube.com/watch?v=LClfp6qMYRs&feature=plcp

外角低めの速球と言うと、キンブレルを思い出すのですが、やはりありましたね。3人とも外のストレートで打ち取っています。ブレーブスは90年代にグレッグ•マダックス、ジョン•スモルツ、トム•グラビン等の三本柱で投手タイトル上位を占めていた時期が有りますが、その時代の投手コーチがレオ•マゾーニー。日本語にも翻訳された本を出版しています。彼が強調していたのが「外角低めにファストボールを集める」でしたから、キンブレルもその伝統を受け継いでいるのかもしれません。ただ、念のために、外角低めのストレートと言っても生半可な球だと、所詮は腕が一番伸びるコースですから、少しパワーの有る打者なら普通に打たれると思います。

前述しましたが、外角低めを見ようとすると腰の回転は小さくなります。その小さな腰の回転でキンブレルの速球のような球に付いて行くのは難しいと言う事です。



2012年6月27日水曜日

6月27日雑記

(1)http://www.youtube.com/watch?v=SqzcBpF9DLg&feature=plcp

凄いライジングファストボールですね。トム•シーバーに匹敵します。面白いのは後半のハイスピードカメラの映像ですが、最終的にはやはりおじぎしているようです。

(2)http://www.youtube.com/watch?v=iL099rWOWkA&feature=plcp

Erasmo Ramirez セット始動でしょうね。当然パンチャーです。少し重心移動が小さいので、投球腕にかかる負担が気になりますが、セット始動と言う意味では注目に値します。左右に変化する速球を投げそうなフォームですね。0.52からのクイックモーションを見ると、セットを長く保つ事を意識しているのがよくわかります。普通のクイックなら始動と同時にセットが崩れます。

(3)http://www.youtube.com/watch?v=03rIKfd8EMo&feature=plcp

ジェイソン•ヘイワードは脊柱直立の四頭筋立ちだったのを今期から修正してきました。英語ブログの影響である可能性が有ります。2011までの構え(http://www.youtube.com/watch?v=5fwdKq6raUo&feature=fvsr)この構えの改造により、始動からインパクトまでが速くなりました。

(4)http://www.youtube.com/watch?v=C5vU_DCOo48&feature=plcp

ダイヤモンドバックスのクリス•ヤングも、脊柱直立の四頭筋立ちだったのを今期から修正しました。2011までの構え(http://www.youtube.com/watch?v=GM_PpEQVDrE&feature=fvsr

(5)http://www.youtube.com/watch?v=1IgJeFHBq5k&feature=plcp

ドリュー•スタッブス 中々の体型ですが白人にはこういうタイプが割と多いのです。打ち方的にはオートマチックステップでは無いでしょう。すり足的なバランスで脚を挙げる最も難しい打ち方です。ただいま打率0.242の7HR 因に2011年は40盗塁でリーグ2位。肩も良い。中堅手で1984年生まれ。2011年は両リーグで最多の205三振を喫したと言うが、この脚の挙げ方は一番確立が悪いのです。この構えの出来る選手がオートマチックステップを憶えて確実性を挙げればかなりの選手になれるでしょう。

2012年6月25日月曜日

6月25日 雑記

http://www.youtube.com/watch?v=8U_lzKTcL64&feature=plcp

ジョシュ•レディック 今期はこれまで2割6分8厘の17本塁打と好調。このリズムの取り方はボンズ意識でしょう。このように胸椎の後湾が明確に形成されていると、こうやって腕でリズムを取っても打てるのです。脊柱のS字カーブが明確で股下の短い典型的な白人アスリート体型ですね。


Melky Cabrera (左打席)    Melky Cabrera(右打席)

今期これまで打率0.351で3位につけているメルキー•カブレラは左右共にパンチャーのスイッチヒッターです。右のこの感じはカルロス•ベルトランにも通じる物が有り、メジャーの打者を見慣れた目には、右を見ただけでスイッチヒッターかなと察しがつきます。


http://www.youtube.com/watch?v=eywj4Z2IOYI&feature=plcp

ジョニー•ゴームスは以前から注目している打者です。ホセ•カンセコ的な揺らぎ方で、相当ハムストリングスが効いているのが見て解ります。筋肉がかなり付いているので解りにくいですが、かなり良い骨格をしています。ジョシュ•レディックに思い切り肉を付けたらこんな感じになるでしょう。

フォーム的には如何にも力任せに打ってるのがパンチャー的ですね。この「問答無用で力任せに引っ叩く」と言う発想が日本球界に受け入れられるのは10年20年では済まないと思います。

この動画(http://www.youtube.com/watch?v=2CZlH6KQgQQ&feature=relmfu)も横から映した映像も有り、おすすめです。今期はこれまで打率0.252で本塁打8本です。上出来でしょう。日本だとどのくらい打つでしょうか。


http://www.youtube.com/watch?v=CHmSrxQuPUA&feature=plcp

全編に渡り、バックホルツのクイックモーションが見られます。バックホルツのクイックは素晴らしく、お手本と言って良いものです。恐らく、ピッチャー仲間から見た「クイックが上手い」と野手仲間から見た「クイックが上手い」は少し違うと思います。ピッチャー目線で見ると、速さより動きの良さが主題になるのでは無いでしょうか。その意味でも素晴らしいクイックです。


http://www.youtube.com/watch?v=By1JQFxfLMM&feature=related

ウサイン•ボルトの走り方で素晴らしいのは脊柱のしなりです。タイソン•ゲイ(2着の紺色の競技服の選手)と比べると違いが解ります。これは股関節伸展を使えているかと言う事との関係が大きいのですが、もっと基本的な事としてボルトの場合、手を空手チョップのように指先まで伸ばしていません。(1.04からがわかりやすいです)一方のゲイは伸ばしています。このように指先を伸ばしてしまうと、肩関節の捻りが使えず、肩甲骨が動きにくくなり、結果として脊柱の動きも悪くなると思います。もちろん、筋肉が緊張すると言うのもあるでしょう。この辺を陸上でどう教えているのかは知りませんが。


http://www.youtube.com/watch?v=1xTAe4g1Ct4

クリスティアン•マルティネス。この投手は動画の冒頭の骨格が如何にも黒人的ですね。肩のあたりが前にせり出していて、胸からお腹が凹んで見える。正に宮本武蔵の肖像画そのものです。動画後半での投げ終わった後の感じは如何にも黒人ですね。

因に「黒人的な身体機能の特徴が良く出ている」ことと「野球が上手い」は必ずしもイコールでは有りません。簡単に言うと、如何に良い素材でも練習しなければ野球はうまくならないからです。ですから、有名で無い選手の中に「如何にも黒人」と言う動きをする選手は割といます。そうした例も時間があれば紹介していきたいと思います。

因にこれは打撃(http://www.youtube.com/watch?v=7c0yFxZ0nag&feature=plcp)インコースをこの打ち方で、前脚の膝を割らずに打つあたりが凄いですね。後半で二塁に到達した時の横から映した姿勢も素晴らしく、また手の平が後ろに向いている事が解ります。


http://www.youtube.com/watch?v=3s6OhyNYCgE

中々見応えのある黒人のダンスの動画です。(0.15~)(2.55~) ただ、音楽がリズムだけでグルーブに乏しいので、今一歩ノリ切れない感じは本人にも有るのかもしれません。こうした場で踊っている黒人の中に「なんか違うんだよなぁ」と思っている人は多いはずです。

黒人はそもそも幼児からお年寄りまでが普通に踊る分化であり、、と言うよりもこうしたダンスは日本人にとっての盆踊りと同じなのです。だからまず根本的に「凄いだろ」とか特別な事をしていると言う気負いみたいな物があまり無い。あってもせいぜい自分の魅力をアピールする程度(これは結構ありそうです)。そして、基本的には皆で楽しむもの。あるいはジャズミュージシャンのように即興で「こんなリズムの取り方、お前に出来るか?」みたいな事を身体でコミュニケーションする感じだと思います。そうした気負いの無さが何とも言えない黒人的な動きを生み出しているのであって、それを見た時にファンキーを感じるわけです。それが競技会みたいな場で技術を競いだすと一気に雰囲気が無くなってしまう。まぁ一長一短と言うわけですね。

動画のダンスで注目したいのは、あまりアクロバチックな動きはしていないと言う事です。アクロバチックな技を見せつけるのでは無く、強いビートに合わせたり、そのバックの速くて弱いビートに合わせたり、或はリズムの行間にうねるようなグルーブを勝手に作り出したり、とそうした事を歌うように表現しているのであって、そこに黒人ダンスの真骨頂が有るのです。つまり身体で音楽を楽しみ、身体で歌うように表現すると言う訳です。そのぶん派手すぎるアクションが邪魔になる事さえあります。ですから、本当にファンキーを醸し出して黒人が踊っている場合、宙返りとか飛んだり跳ねたりのような事はやりません。そうした見方をすると、この動画の黒人ダンサーの良さが解ると思います。アクロバチックな技で歓声が湧くのは解っていない証拠ですね。


いろいろと

http://www.zaakya-muni.com/batting-renshuu-houhou/2012/04/post_21.html

上手く纏めてあるサイトを発見しました。他にも有ったと思いますが。。
特に合掌から構えを作るあたり有り難く頂戴させて頂きます。この表現は使えますね。
大人でもそうですが、子供に教える場合は特に体感法が無いとまず伝わりません。
理想的には一つの理屈に対して一つの体感法が必要なのです。

http://www.amazon.co.jp/Wonderful-World-Sam-Cooke/dp/B00518MVSK/ref=sr_1_51?s=music&ie=UTF8&qid=1340560482&sr=1-51

ゴスペル〜R&Bシンガーとして伝説的な存在のサム•クック。彼もデンゼル•ワシントン、オバマ大統領、ウィル•スミス、ベビーフェイス等を想起させる風貌と体格です。タイガー•ウッズにも似てる気がします。この座り姿は素晴らしい。胸が凹み気味で肩が前に出ている。宮本武蔵の絵を思わせます。

http://www.youtube.com/watch?v=T3T8dJk8LjE&feature=plcp

座り姿と言えば、レイ•チャールズ。胸椎の後湾のアーチが非常に高い位置にあります。骨盤が前傾しているため、ハムストリングスが効いているので足踏みが力強いのです。この足踏みの感じはジェームズ•ブラウンと似ています。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1185831551

演歌で言うコブシは「拳」だと思っていましたが、違うようです。コブシを効かせると言うのは、腹に力を入れる感じで拳を握りしめて唸るような歌い方の事だと勝手に思ってましたが、勝手な思い込みだったのでしょうか。

http://www.youtube.com/watch?v=wYn3D0E8JNk&feature=plcp

チュ•シンスのホームラン。インコースの打ち方としては素晴らしいですね。こういう真ん中を打つように踏み込んでインコースを打つ打者がメジャーにはいます。日本人でこうやってインコースを打つ左打者がいるでしょうか。右打者でもいないような気がします。

http://www.youtube.com/watch?v=mMJgUk-8i3c&feature=plcp

キンブレルの球は凄い。ロケットのように途中からジェット噴射で加速するような錯覚を与える速球がシュートしながらインコースに食い込んで来ては、(インコース打ちに定評が有る)流石のジーターでも打てないと言う事でしょうか。ただ、キンブレルの投げ方を見ていると肘が怖い気がします。少し大腿四頭筋に力が入って膝を曲げて構えている感じがしますが、そのせいか重心移動が小さく、そのぶん投球腕に負担が来そうなフォームです。投球腕の回転のスムーズさは素晴らしいだけに非常に惜しい。

http://www.youtube.com/watch?v=ZNDiwERMdZs

これぞダルビッシュと言う感じですね。今までに見たメジャーでの投げ方、ボールではこれが最高です。こういう変化球の鋭さ、多彩さがやはりMLBでの最大の武器になると言う事でしょう。速球で言うと、本当に凄い球を投げる投手はゴロゴロいます。私のダルビッシュに対するイメージはクレメンスよりは明らかにペドロです。引き出しが多くアドリブの上手いジャズ奏者のようなイメージですね。一方でクレメンスやノーラン•ライアンはホイットニー•ヒューストンのように声の力と歌唱力一本で勝負する歌唄いのようなイメージです。因にペドロタイプの場合、緻密な制球力はそれほど無くても通用する場合があります。投げる前に既に打者の方で混乱しているからです。

http://www.youtube.com/watch?v=zBs4q5-7yPE&feature=plcp

今期目立っている、ジオ•ゴンザレス。最近のメジャーでは少なくなった、カーブとストレートを軸に勝負する古典的な投球内容を見せる投手です。スインガータイプですね。投手に関してはスインガータイプがまだまだ奮闘しています。CCサバシア、ジオ•ゴンザレス、ジョシュ•ベケットなどです。

http://www.youtube.com/watch?v=XvePIbcZkIU&feature=plcp

フェリックス•ヘルナンデスは素晴らしい体型をしています。冒頭の立ち姿の上半身の感じが宮本武蔵の肖像画とダブりますね。胸椎後湾がしっかりと形成されると僧帽筋が前から見えやすくなるので、イカリ肩にはならない事が多いのです。

2012年6月24日日曜日

真似出来ない黒人の打ち方

ブランドン•フィリップスも非常に黒人らしい動きをする選手です。

http://www.youtube.com/watch?v=v2F0i2DXJuU&feature=plcp

黒人には時々、このようにバットを大きく動かしてリズムを取る打者もいます。ゲーリー•シェフールドやバリー•ボンズ等もそうでした。白人でもいます。

これは、胸椎の上に肩甲骨が被さっているために出来る事で。日本人がマネしようとすると肩甲骨が被さっていないぶん上半身の力を使い過ぎるので、肩回りと腕の筋肉の緊張から、バットの加速に大きく支障をきたします。

もちろん、黒人がやってもそれは同じ事なのですが、その割合が日本人と比べると極めて小さいと言う事なのです。片手でフォロースルーを取るのもこれと同じ事で、日本人には特に不向きな技術だと言う事です。(パンチャーの場合)

メジャーの選手を参考にするべきでは有るのですが、同時に「彼らの骨格だからこそ、出来る(やっても良い)事」と言うのも知っておく必要が有ります。日本人の場合「外国人(特に黒人)の身体機能に少しでも近づく」と言う努力をした上で「外国人だからこそやっても良い事」をやらないように避けて通ると言う事の二つが必要になると言う事です。それをやって初めて彼らに太刀打ち出来る可能性が生まれます。この考え方は特に重要です。なんでもかんでもメジャーを真似れば良いと言う事では無いのです。彼らと我々の間にある壁はそれほど大きいと言う事です。

言うまでも無く最悪なのは、「外国人的な身体機能を獲得するための努力」をしないで「外国人だからこそやっても良い事(表面的なフォームに出やすい)」をマネしてしまうと言う事です。これをやると「やはり外国人の打ち方は日本人には無理」と言う話になってしまいます。

塚口理論がバリー•ボンズに一つの理想型を見いだしながら、ボンズのフォームをコピーする方向性を取らないのは、そうした理由があるためです。

2012年6月23日土曜日

股関節の割れと両脚のライン

常日頃感じる事として、「股関節の割れ」「両脚股関節が割れた上で前の膝が内、後ろの膝が外に向いた両脚のライン」を作れるように教える事の難しさとその重要性です。ただ、最近では比較的メソッド化も進んで来たので、それを少し紹介しましょう。

そもそも、両脚のラインが何故重要かと言う事ですが、股関節は両方割れていないときちんと割れている事にならないので、前脚の股関節が割れていない状態で前の膝を内に入れただけでは後ろ脚の股関節も割れにくく、骨盤が後傾気味になり、大腿四頭筋で体重を支える事になるので、始動時の下半身の力が使えないのです。この場合、大腿四頭筋が力んでいるため、見た目の両脚のラインも特有の縮こまったような感じになってしまいます。この感じは観察経験上、実に明確に解ります。

一方、両方の股関節を割っても、両脚の膝が外に向いた(いわゆるガニマタ)状態だと、捻りが入っていないので、この場合もまたパワーを発揮しにくくなります。(最初期の頃はそう教えていたのですが、それは間違いだったと言う事です。)

ですので、あくまでも両方の股関節が割れた上で、前の膝が内、後ろの膝が外に向いた微妙なライン(下図)を上手く作る必要が有り、そのための前提として股関節を割る事が上手く出来なければならないのです。(因に下のイラストは、そのラインを表現するのを重視しました。)



まず、股関節を割る股割り体操についてはこれまで繰り返し書いていたので省略しますが、この場合、リズム股割りスクワットも重要になります。(ただ、これもアップダウンでリズムを取る動きを掴んでいる必要が有ります。)

リズム股割りスクワットでは足裏のインエッジが浮くくらいアウトエッジに荷重する事と、脚の内側のラインがたわむような感じで内股がストレッチされる感覚、大腿四頭筋を効かせた膝の屈伸にならないように気をつけましょう。爪先を開きすぎない事も重要です。親指一本分開くくらいで充分です。

弾むようにアップダウンでリズムを取り、ダウンする時に両肘を内に絞り込みます。股関節を割った時に、骨盤が両脚の間に挟み込まれるように前傾する感覚も掴めれば、尚良しです。

この体操で股関節を割る感覚を掴む事が第一歩になります。

次に、構え作りリズムスクワットを行います。この場合、あくまでも両脚股関節を均等に割る意識を持つ事が重要です。それでも上半身に捻りが入ると、微妙な膝の向きの違いが生じているのですが、やっている本人はそれが見えにくいので鏡で見たり、撮影して確認しておいた方が良いでしょう。前脚の膝が内に入ってくるのを我慢したアウトエッジ荷重を保つくらいの意識で(この体操に関しては)丁度良いのです。因に深く沈み込むぶん、体幹部操作による捻りも深く入るため、大きな捻りにより投手方向を向く事が難しくなるので、顔は置きティーのティー台くらいの向きに向けます。

なお、前の膝が内に入る角度を強調してしまうと、前脚に関しては大腿四頭筋を使った膝の屈伸運動になるので、膝を痛めやすい事が容易に想像出来ますから、注意してください。前述しましたが、この体操では前脚の膝が内に入るのを我慢するくらいの意識で丁度良いのです。

この時点で、出来ている場合は比較的良いラインが作ります。

次に腸腰筋その場ステップをします。これはこの次の「揺らぎ構え作り体操」のための準備です。腸腰筋が効いて骨盤が前傾すると股関節の靱帯が緩むので大腿骨骨頭部のボールが骨盤のソケットの中で転がりやすくなり、揺らぎで股関節の円運動を使いやすくなるのです。ですから揺らぎ体操と腸腰筋その場ステップ(或は腰を反っての腸腰筋ストレッチ)は必ずセットで行います。なお、この体操ではスタートポジション(突っ立ってグリップは低い位置に置く)から揺らぎの回数を多く使って、少し低めの構えまで持ち込みます。

直線的に重心を下ろすと、膝の屈曲が強く生じやすく、これまた大腿四頭筋に力みが入りやすいのです。一方、揺らぎによる股関節の割れ(体重を受け止めた方の股関節が僅かに屈曲=割れる)を利用すれば、直線に重心を下げる意識無しに、重心を下ろせますので、膝の屈曲では無く、股関節の屈曲=割れをメインにした重心下降が行いやすいのです。

最後に素振りをするのですが、その前に割れ絞り体操で、股関節を絞る感覚も身体に思い出させてからスイングするようにしましょう。この場合の割れ絞り体操は軽くで充分です。

この流れ、つまり、リズム股割り体操→構え作りリズムスクワット→腸腰筋その場ステップ→揺らぎ構え作り体操→割れ絞り体操→素振り を執拗に繰り返すと、大体両脚のラインが上手く出来るようになってきます。


因にこのラインを上手く作れている例はMLBではいたとしても脚上げ型だったりして、中々オートマチックステップの打者の中には見られないのが残念ですが、少し例を挙げて考察してみましょう。

アレックス•ロドリゲス(http://www.youtube.com/watch?v=52-E0bRU-G8&feature=plcp

非常に惜しいです。股関節の割れがもう一歩です。後ろ足の爪先が開き過ぎているので、膝が内に入り込んでしまい、上手く股関節がわれていません。両脚の膝の向きの微妙な角度差は非常に良いです。勿体ない例です。

2012年6月20日水曜日

黒人音楽と黒人のダンスと黒人の身体能力

黒人音楽と黒人のダンスと黒人の身体能力は繋がっています。音楽も身体運動の一種だからです。ただ、黒人音楽と言うのは日本人には取っ付きにくい部分が有るのも事実です。昔、ジェームズ•ブラウン(有名なので)のCDを買って、聞いてはみたものの、サッパリ良さが解らなかった記憶が有ります。ジェームズ•ブラウンほど黒人らしさを混じりっけ無く表現するタイプも珍しいので、今思うと理解できなかったのも仕方が無い事です。

黒人音楽特有の「起承転結が無く全編がクライマックス(後述)」な演奏の典型例(James Brown It's Too Funky In Here)


簡単に言えば、黒人の音楽は常に身体で感じる事を前提としているので、黄色人種や白人のような感傷的なメロディーで聞かせる音楽のジャンルは無いに等しいわけです。(ただ、実際には白人音楽と融合して、そういう聞かせ方をする曲や歌手もありますが。)

まず、リズムが有って、そこにボーカルや楽器をどう絡ませるかと言う事を黒人は楽しみます。これはジャズやヒップホップも同じです。ジャズとヒップホップはそういう意味では本質的には似た感じ方をさせる音楽なのです。

そこに歌物の場合は、コーラスとボーカルをどのように絡ませるかを楽しみます。これは久保田利伸が良くやります。次に演歌に似たコブシを効かせて、ボーカルを身体で感じさせます。ただ演歌と違い、歌手によっては全編がコブシと言う場合もあります。こういった全ての事をひっくるめて「グルーブ」と言うわけで、これは日本語に訳すと「ノリ」となります。

こうした感覚に慣れないと、黒人音楽は楽しめないわけで、リズムからボーカルまで全部ひっくるめて、身体で感じて表現するのが黒人流なわけです。そして、そうした黒人音楽特有のグルーブは黒人の身体運動(発声も含めて)を基礎として成り立っているので、そのグルーブ感を身体で表現する時に、最も黒人の身体運動の特徴が出て来るわけです。

因に、そうしたグルーブ感を表現するのに、明確で感傷的な(あるいはエモーショナルな)メロディーラインが邪魔になる事が有るので、黒人の歌はメロディーラインが見えにくい歌が多いのでしょう。

実際、スティービー•ワンダーのようにメロディー•メーカー的に思われている歌手や、マイケル•ジャクソンのようなポップスターの場合でも、良く聞いてみると黒人的なグルーブ感を表現する唱法に魅力が有ったりするのですが、メロディーラインが明確すぎると、そういうソウルフルなグルーブ感がワキ役に回ってしまう感が有ったりするわけです。

メロディーラインで聞かせる曲と言うのは、起承転結が有るので、一種のドラマのようなものですから、5分の曲のうち、最初の一分だけ聞いても楽しめませんが、グルーブで聞かせる曲の場合は、起承転結が無いので、言うなれば全てがクライマックスシーンのようなものです。そういう感じ方の違いもあります。だから、黒人の歌を聞いて、どこでクライマックスが来るのかなと思っていると、クライマックスが掴めないまま終わってしまう場合があるわけで、これは、黒人特有のグルーブ感を感じられていない証拠です。

コブシが効きまくりの「ソウルフルな歌い方」の典型例


上の動画のように、スローテンポで歌っているのでバラードかと思って聞いてしまうと、まったくメロディーラインが掴めないのですが、それはこういう黒人の歌は始めからメロディーで聞かせようと言うものでは無いからです。たぶん黒人音楽に馴染みの無い人なら「ハ?」となるでしょう。こういう歌はメロディーで聞くものでは無く、身体でグルーブを感じて聞くものです。強いて言えば、それが黒人流のバラードだと言う事です。

ジャズにしても、難解だと言われる場合が有りますが、起承転結で掴もうとするから難解になるわけで、グルーブ感を感じ取る感覚があれば、難解では無い場合が多いのです。こうした感覚は日本人や白人が馴染もうとすると時間がかかるかもしれませんが、黒人の場合は、恐らく天然でそうした感性を持っているのだと思います。

また、黒人の音楽で特徴的なのは、基本的に極端にアップテンポの曲は好まないと言う点です。彼らは基本的に体幹を使ってノリたいので、あまりアップテンポすぎると、身体が曲に追いつかないのです。ですから基本的には心臓のリズムくらいの曲を好みます。ジェームズ•ブラウンは速い曲が多いですが、それはサンバのような(カズダンスのような)ダンスを得意とする彼ならではなのかもしれません。

アップテンポと言っても大体このくらいになります。


ただ、身体のノリ的には90年代初期のNEW JACK SWING に比べるとHIP HOP では(パフォーマーに関しては)大人しくなった感があります。それは基本的にラップと言うのはしゃべりなので、ノリと言っても多分にボディーランゲージ的な意味合いが強く、つまり手先で意味を伝えようとするので体幹があまり動かなくなるためです。ただ、聞き手から見るとまた別で、基本的にラップといえども、黒人の場合は踊りながら聞きたいので、やはり速すぎるリズムは敬遠されるわけです。

一方、その音楽から派生したダンスは1980年代後半から音楽と独立して、盛んになりました。(盛んになった結果、音楽から独立してシーンが成立するようになった)ブレイクダンス、ロッキング、ポッピング、ニュージャック•スイング、ヒップホップ等のジャンルが有ります。盛んになった結果、音楽から独立して、コーラスやボーカル、その他の楽器演奏から生まれるグルーブを無くして、リズムだけ有ればダンスは出来ると言う事で、音楽とダンスの乖離が始まった気がします。

そうなってくると、黒人のダンスが競技会みたいな場で行われるようになり、雰囲気的にアメリカ特有のエアロビクス大会みたいな感じになってしまい、結果的に「黒人らしさ」つまり、ファンキーさ、ソウルフルさが無くなってきたわけです。肝心の音楽がないがしろにされているので、照明を落としてスポットライトを当てても、イマイチ雰囲気が出ません。そうなると、ダンスの動きに黒人の身体運動の特徴が表れてこないので、youtubeなどで、そういったダンスの動画を探しても、中々ファンキーさを感じさせるものが少ないのです。


と、言う事で、理想を言えば黒人の音楽にも馴染みが有った方が、身体運動の感覚も掴みやすいのですが、さすがにそこまで(野球が上手くなるために音楽の感性が必要だ等とは)ここで言うつもりはありません。まぁタマにはこうした話も面白いかなと思い、書いたまでです。

ただ、やっぱり音楽に関しては、自分自身が日本人なので、日本の歌がみそ汁と漬け物のように、遺伝子にしみ込んで来る感じはありますけどね。

ただ、日本の歌と言っても、今我々が聞いてる日本の歌はほとんどが西洋音楽の影響を受けたもので、幕末に薩摩と長州の連合軍が江戸に行進しながら歌った「宮さん宮さん」が日本で初めての「和製西洋音楽」だと言われています。また、童謡などは西洋音楽の影響を受けています。

そう考えると、純粋な日本の歌となると織田信長で有名な「人間五十年〜」くらいの感じになるのでしょうか。歌舞伎などで聞かれる歌の感じはマイナーコードのメロディで、インドやアフガニスタン等の中央アジアの昔の歌のような感じで、特有の深みがありますね。完全な脱線ですが。歴史に詳しいと言うより時代劇マニアなので。(笑)

ただ、人間五十年のような歌も、メロディ―ラインで聞かせるようなものでは無いと言う意味では、動画の黒人の歌「K-Ci and JoJo Last Night's Letter」に近いものが有るかもしれませんね。そういう意味では有色人種と白人と言う違いの方が大きい気もします。

黒人音楽を飲み物に例えると「酒」ですね。黒人音楽に慣れてしまうと、他の音楽を聞いた時に何かが足りない感じがしてしまうのです。そうか、アルコールが入ってないじゃないかというわけです。ただ、酒ばかり飲んでいると身体が持たなくなるし、疲れるという感じです。

まぁ、ただ、基本的に英語の曲と言うのは大方「何を言ってるのか解らない」わけで、それは何よりイタいですね。(笑)

2012年6月19日火曜日

胸椎後湾型と腰椎前湾型


例えば、Dexter Fowler は、典型的な胸椎後湾型ですね。構えにもそれが出ていますが、下の動画で0.25からのホームイン後の歩き姿を見ると、解りやすいでしょう。

http://www.youtube.com/watch?v=E8g1HmUiUQs&feature=plcp

前回紹介したCameron Maybin もそうですが、胸椎後湾型の人は痩せて背が高い印象が強いです。
太っている場合、お腹の重みで腰椎が前湾し、骨盤前傾になりやすいのは有名ですが、黒人においても腰椎前湾型は、どちらかと言うとずんぐりした体型に多い印象が有ります。
一方、痩せていると、下に引っ張る負荷が無い分、腰椎が過度に前湾する事が無く、胸椎の後湾のアーチが明確になりやすいのでしょう。アーチ構造は負荷が大き過ぎると潰れます。痩せている人は、アーチ構造を下から引っ張るお腹の重みが小さいので、胸椎後湾のアーチが明確になりやすいのでしょう。

ただ、その一方でAroldis Chapman のように、痩せている体型でも腰椎前湾型の黒人はいるので、遺伝や、成長期の身体の使い方等の問題もあるはずです。Hank Aaron も若い頃は痩せていました。

ただ面白いのは、胸椎後湾型と腰椎前湾型で、スイングの特徴が違うと言う事です。

胸椎後湾型の場合、ボトムハンドの引きが小さい、如何にもパンチャー的なスイングになる事が多いのです。ボトムハンドで引くためには、肩甲骨が脊柱に引きつけられる必要があり、そのためには胸椎が前湾する必要があるためです。

Dexter Fowler  のスイング (0.32~横から)
Cameron Maybin のスイング (0.41~横から)
Alex rios のスイング (0.41~横から)

一方、腰椎前湾型の場合、ややボトムハンドで引いてるスイングになりやすいのですが、それがあながち悪いとも言い切れません。なぜならこの場合、骨盤前傾が顕著な分、ハムストリングスの力がより強力に使えるので、股関節伸展を利用した骨盤のスピンがより強力になると思われるためです。

Adrian Beltre のスイング(0.40~横)


因に宮本武蔵は身の丈六尺、つまり約180センチあったと言われており、当時の日本人としてはかなりの大男だと言う事になります。それで絵をみると、少なくとも太っていません。武蔵も胸椎後湾型だったと思います。この体型は日本人でも時折見られるからです。


この動画でも青いズボンの方は特に胸椎後湾型ですね。黒人ダンサーは基本的に胸椎後湾型が多い印象が有るのは、手足が長い体型の人がダンサーになっているからでしょう。胸椎後湾型の骨格は如何にも重力の影響を受けていない感じの骨格に見えますね。フットワークも軽い印象がります。




宮本武蔵

江戸時代初期の剣豪である宮本武蔵は何度も映画やマンガになっているのでご存知の人が多いでしょう。「二本の刀を使う二刀流」「巌流島の戦いで佐々木小次郎に勝つ」「世界で最も読まれている日本の本の一つである五輪書を書く。」などが有名です。

高岡英夫は「武蔵とイチロー」の中で、武蔵の肖像画を元に身体運動の考察をしていましたが、私もやってみようと思います。

http://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:P03jigazou.jpg

まず、この絵を見て解る事は、脊柱のS字カーブのメリハリが効いた体型である、つまり骨盤前傾型の体型である事です。胸からお腹にかけての部分が凹んで見え、右肩から左肩にかけてのラインが出っ張っています。胸椎が後湾して、左右の肩甲骨が外転すると、そういう体型になるのです。



上の動画の2.10〜2.45で腰に手をやっているタイガー•ウッズの立ち姿を見てみましょう。同じように、両肩を結ぶラインが出っ張って、胸が凹み気味に見えます。

以下の写真でもそうです。
http://www.shutterstock.com/cat.mhtml?lang=ja&search_source=search_form&version=llv1&anyorall=all&safesearch=1&searchterm=tiger+woods&search_group=&orient=&search_cat=&searchtermx=&photographer_name=&people_gender=&people_age=&people_ethnicity=&people_number=&commercial_ok=&color=&show_color_wheel=1#id=9583105

http://www.shutterstock.com/cat.mhtml?lang=ja&search_source=search_form&version=llv1&anyorall=all&safesearch=1&searchterm=tiger+woods&search_group=&orient=&search_cat=&searchtermx=&photographer_name=&people_gender=&people_age=&people_ethnicity=&people_number=&commercial_ok=&color=&show_color_wheel=1#id=825410

このような体型の場合、イカリ肩では無く、肩のラインがやや丸みを帯びた形になりやすいのですが、これは胸椎の後湾の結果、僧帽筋のラインが前から見えやすくなるためです。イカリ肩やなで肩は、骨格の問題です。

また、武蔵の絵で面白いのは、鎖骨が上向きになっている事です。イカリ肩にすると、鎖骨の端は上を向き、なで肩にすると下を向きます。しかし、武蔵はタイガー•ウッズのように、肩のラインが丸みを帯びていながら、鎖骨の端が上を向いています。
無理に胸椎後湾のアーチを高い位置に作って試してみると、こういう鎖骨の向きになる事がわかるはずです。

また、アゴが少し前にせり出していますが、これは脊柱の湾曲のメリハリが効いているので、頸椎の前湾が顕著になっているためです。(脊柱の自然な湾曲は腰椎=前湾、胸椎=後湾、頸椎=前湾)

下半身が少し頼りなげに見えるのが気になる武蔵の肖像画ですが、この絵から武蔵が非常に運動性に優れた骨格、肉付きの持ち主であった事が解ります。

2012年6月16日土曜日

ジェームズ•ブラウン モハメド•アリ エイドリアン•ベルトレイ



1.34あたりから始まる、脚を小刻みに痙攣させるようなダンスがジェームズ•ブラウンの特徴ですが、この動きは腸腰筋が強く、骨盤が前傾し、大腿四頭筋が緩んでいないと出来ません。モハメドアリのアリ•シャッフルや、エイドリアン•ベルトレイが際どい球を見逃す時に見せる小刻みな足踏みも同様です。

ジェームズ•ブラウンの腸腰筋が強い事は、1.23から1.33までの横から映したシーンを見ると解ります。この動き等は腸腰筋その場ステップに近いものがありますね。つまり、脚を踏み下ろす時に腰を反り、腸腰筋をストレッチさせ、その伸張反射で股関節を屈曲させて脚を引き上げています。大腿四頭筋による腿上げとは明らかに異なる動作です。

前述してきましたように、黒人は脊柱のS字カーブが効いているのが特徴ですが、腰椎の前湾が顕著なタイプと胸椎の後湾が顕著なタイプがいるようです。ジェームズ•ブラウン等は、腰椎前湾型でしょう。このタイプは腸腰筋の効いた動きをする事が多いのです。エイドリアン•ベルトレイも腰椎前湾型です。モハメド•アリはバランスの取れたタイプでしょう。

野球選手なら、アンドリュー•マッカチェンやアロルディス•チャップマンは腰椎前湾型で、キャメロン•メイビンやアレックス•リオス等は胸椎後湾型です。

アンドリュー•マッカチェン
アロルディス•チャップマン
エイドリアン•ベルトレイ

キャメロン•メイビン
アレックス•リオス

因にハンター•ペンス等のように胸椎の後湾が顕著なタイプは白人にむしろ多く、ある意味、胸椎後湾型は白人の骨盤前傾型の特徴だと言えるでしょう。しかし腰椎前湾型の(純粋な)白人と言うのは未だに見た事がありません。(肥満体型の人は別です。太っている場合、内蔵の重みで腰椎が前湾し、骨盤が前傾した体型になりやすいのは良く知られています。)

ハンター•ペンス

胸椎後湾型
http://www.youtube.com/watch?v=FbA0Kydo5q8&feature=player_embedded
http://www.youtube.com/watch?v=bZB9QNLwmOs&feature=player_embedded

腰椎前湾型
http://www.youtube.com/watch?v=uhn-ogIL1HA&feature=player_embedded
http://www.youtube.com/watch?v=aW0q5vJVOo8&feature=player_embedded

因に、ハンク•アーロンやケン•グリフィーJrは腰椎前湾型でしょう。ボンズはバランスが取れています。オバマ、デンゼル•ワシントン、ベビーフェイス、レブロン•ジェームズ等、これまでに紹介してきた黒人はバランスの取れた中間系です。

2012年6月15日金曜日

黒人の身体機能の特徴をわかりやすく言うと



1.20のダンクシュートを見てみましょう。凄いバネですね。黒人の凄さは、この縦のバネと背筋力を利用したこのダンクのような動作で顕著になります。

解りやすく言うと、この縦のバネの力が強いのですが、そこにばかり目がいくと、腰椎の前湾と大殿筋が発達してヒップアップした体型にしか目がいきません。胸椎が後湾している事を見逃しがちです。

要するに、そういう場合「ハイ、黒人のマネして」と言った時に、腰を反ってお尻を突き出した姿勢をとってしまう事になるわけで、実際、この種の誤解が多いのです。

そうでは無く、黒人体型の特徴は、腰椎の前湾と同時に胸椎が後湾している点にあります。つまり脊柱のS字カーブのクビレが効いているのです。ですから、下の動画でしゃべっている黒人のように胸が凹んで見え、胸椎の後湾によって、肩甲骨が外転するので、肩が前にせり出して見えます。



腰を反ったり、腸腰筋その場ステップを繰り返すだけでも、胸椎後湾のアーチが高い位置に形成されるようになり、背筋が盛り上がってきます。そのように身体を作って行く必要が有るのです。
背筋をすれば良いのか。これは違います。体育の授業でやる背筋ではあまり効果がありません。
脊柱のしなり単体でのトレーニングと、脊柱のしなりと股関節の屈曲伸展を組み合わせた動きでのトレーニングが必要になります。

野球の場合、とかく捻りに目が行きがちです。もちろん、捻りも重要ですが、黒人の凄さがもっとも解りやすく出るのは「縦のバネ」です。
黒人のダンスには、これらの動きの要素が、ふんだんに盛り込まれている、というか、正にそのものなのです。

ただ、最近はヒップホップ等の黒人のダンスが普及し過ぎて、音楽から独立してしまい、一種のアートに昇華した感が有るのですが、これが良いようで良く無いのです。アメリカ特有のエアロビクス競技のような雰囲気になってしまい、ファンキーさが薄くなって来たため、黒人特有の運動の感性が表現されにくくなってしまった。そういう意味ではミュージシャンが音楽に合わせてノッてるシーンの方が、黒人らしい動きが表現されていたりするわけです。黒人特有のコブシの効かせ方等も、身体で表現されるのですが、そういった意味でも、黒人のダンスは音楽と切り離して考える事が出来ないものだと言えるでしょう。

黒人特有のダンクシュート



黒人のダンクで特徴なのは、空中で腕でワンアクション入れる事ですね。これが他の人種には難しいのです。

面白い例として、0.26からのゼッケン21の選手のダンクを見てみましょう。実速の後にスローが有ります。

まず、ジャンプする時に股関節が伸展するので、腸腰筋が引き伸ばされます。その後、空中で腸腰筋の伸張反射を利用して股関節を屈曲させます。この時、股関節を割っているのが面白い所で、腸腰筋の作用の一つに股関節の外旋がありますから、そのためでしょう。

股関節が割れると、骨盤が前傾するので、脊柱のS字カーブが形成しやすくなります。このタイミングで股関節屈曲と同時に腕を引き下げています。

そこから、後湾させていた胸椎を前湾させ、そのしなりで、胸を張りながら一気に背面にダンクを放つわけです。

このような空中での腕の力強いスイングが可能になるのは、胸椎を前湾させる前段階としての胸椎の後湾が空中で形成されているからで、そこに黒人特有のダンクの秘密が有るのです。

つまり、他の人種、とりわけ日本人には難しい無理な姿勢で、骨盤が後傾せず、脊柱のS字カーブが形成されていると言うのが黒人の強みです。

ですから、野球でも無理な姿勢から矢のような送球が出来たりするのです。

2012年6月13日水曜日

黒人体型



0.16前後で、白い服のダンサーを横から映したシーンが有りますが、背中の盛り上がり方がすごいですね。腰椎もしっかり前湾しています。
立位で骨盤が前傾していると言う事は股関節が屈曲している事を意味しますから、大殿筋も引っ張られて力を発揮しやすくなります。それで大殿筋が発達しているのでしょう。

そして、手の平は後ろに向いています。胸椎が後湾し、肩甲骨が外転するので、手のひらが後ろを向くのです。
0.19の正面からのシーンでは、胸から上が前にせり出して、お腹が凹んでいる感じですが、これも良い肉付きを意味します。

彼らは、先天的条件が良い上にダンスを通じてハムストリングスと腸腰筋を上手く使う動きを日常的に行っているために、これだけ肉付きが良いのでしょう。こうした人達に少しでも近づいて行く事が重要になるわけです。

因に0.04の準備体操で股関節を割る時にしっかり上半身を前傾させて下を向いているのが素晴らしい。

この動画では派手なダンスシーンに目が行きがちですが、私が最も注目するのは0.29~0.35で赤のズボンのダンサーがリズムに乗り始めるシーンで「フリ」が始まっていないこの体幹でリズムを取っているシーンに日本人が真似出来ない黒人の体型を活かした動きのフィーリングが非常に良く出ているわけです。フリが始まると、その部分は日本人でもマネ出来るので、違いがむしろ解りにくくなります。そういう意味では0.29~0.35こそ「凄い」のです。

次に、下の動画のレブロン•ジェームズを見てみましょう。(白いバンダナと、ベースボールスタイルでシャツを着ている選手)



他の選手(0.30あたりの白いシャツの選手)にも見られる傾向ですが、右肩から、首、左肩に至るラインが前にせり出して、胸が凹み気味に見えます。大胸筋は発達しているはずですが、胸椎が後湾しているので胸が凹んで見えるわけです。

日本人体型のままウェートトレーニングに励むと、胸がムチムチと盛り上がって来て、あまり機能的な感じの身体付きではなくなります。こうなると、腕の内旋もやりにくくなるので、特に野球選手には向かない体型になるわけです。バッティングでも、インサイドアウトのスイングが難しくなります。

次にバリー•ボンズを見てみましょう。

http://www.youtube.com/watch?v=sxPFNPmvUXU&feature=plcp

2.45からが解りやすいですが、やはり胸より上の肩の部分がせり出しており、胸は凹んで見えます。ボンズがあれだけバットを動かして打てるのも、この体型が有ればこそで、後湾した胸椎の上に肩甲骨が被さっているので、腕を動かしても力まないのです。ダンクシュートの時に空中で上手くボールを動かせたり、内野手が無理な姿勢からボールを投げられるのも元を辿れば同じ理由です。

最後にベビーフェイスを見てみましょう。3.10と、3.49の座っているシーンが解りやすいですが、同じような肉付きをしています。こういう肉付きで、なで肩でも怒り肩でも無い黒人は大体において筋が良く、音楽、映画、スポーツ等では目立った存在になっている場合が多いのです。バラク•オバマ、デンゼル•ワシントン、ウィル•スミスなどもそうです。




2012年6月12日火曜日

中腰



コービー•ブライアントも良い。0.07からの中腰で相手を抜くシーンが見所。中腰になって前を向くと、胸椎が前湾し、腰椎が後湾するので、骨盤が後傾しやすくなります。これは野球のリードや守備の姿勢でも仕方が無い事なのですが、この状態で腰が引けていないのがポイントです。そのため、大腿四頭筋が緊張しにくくフットワークが軽やかなのです。



この動画の黒人もジャンプしようとしてしゃがんだ時の姿勢が素晴らしい。このように前を向いても胸椎の後湾が保てているのは稀です。

黒人化のためのトレーニングを積むと、こうした事が出来やすくなります。もちろん、先天的要素と、成長期までに決定してしまう部分が有りますが、成長期を過ぎても充分に改善が可能です。

2012年6月11日月曜日

アメリカの教え方



これはアメリカ人がアメリカ人にダンスを教える動画です。特に黒人の場合、体幹を上手く使ってリズムを取る事が自然に出来るので、教える方は動画のように振り付けを教えれば済むわけです。もちろん、その中で体幹でリズムを取るのが上手い人は上手くなるし、上手く無い人はあまり上手くならないと言う事です。

一方、日本人に教える場合は、振り以前に体幹でリズムを取る、しかも日本人にあまり馴染みの無い動きで、と言うあたりから教えて行く必要が有るわけです。

バッティングを教えるのもこれと同じで、パンチャータイプのオートマチックステップを黒人に教えるのなら「打撃理論」を教えるだけで済むでしょう。しかし、日本人に教える場合、そうはいかないと言う事です。

同様に、メジャーの打撃技術、投球技術が優れているからと言って、その「教え方」を直輸入すれば良いかと言うと、全くそういう事では無いのです。それは、日本人でこれからダンスを始めようと言う人に上の動画を見せているようなもので、スタンス幅やグリップの形はマネ出来ても、中身は全く違うものになってしまうわけです。

「アメリカの教え方は日本人には合わない。」

ある意味、奥行きの深い言葉です。

これと似ているのがウェイトトレーニングで、メジャーの選手がウェイトをガンガンやるからと言って、そのメソッドを日本に持ち込むとどうなるか。脊柱のS字カーブの湾曲にメリハリが無く、骨盤が後傾しやすい日本人体型のまま重い物を担いだりしていると、肉付きまで悪くなります。ボンズやマグワイアのように元の骨格が良ければこそ、ウェイトトレーニングの効果が吉と出るのであって、日本人体型のままだとむしろデメリットの方が大きく出てしまう事が多いでしょう。ただ、いずれにしても、スローイングに関して、肩が回りにくくなる事だけは否めません。これがある意味最大の問題かもしれません。

アメリカ式の技術指導、トレーニング方法で日本人を教えても成功する事は難しいでしょう。

2012年6月9日土曜日

黒人の動きと日本人の動き



上の動画で、どちらのダンサーが上手く見えるでしょうか。パッと見はインストラクター的なスウェットのダンサーの方が上手く見るかもしれません。実際、身体が良く動いているように見えるのはスウェットの方です。しかし「黒人的」と言う観点から見ると、また違うのです。

この種のダンスの見方で難しいのは「ダンスが上手い」と言うのと「黒人的な」と言うのは必ずしもイコールでは無いと言う事です。つまり、ダンスが上手くてもファンキーさが無い場合が多々有るわけです。
黒人的な身体的特徴が無くても、ダンスを練習して難しい動きをマスターすれば、一般的には「ダンスが上手い」と言う事になります。一方、黒人的な身体的特徴が有り、リズム感や運動神経が良くても、ダンスの練習をしなければ、一般的には「ダンスが上手い」とは言われません。

しかしダンスを練習していない人でも、黒人的な身体的特徴を備えている場合、少し身体を揺すっただけでも何とも言えない雰囲気が出たりするのです。逆に言うと、派手な動きを伴わない、ただ音楽に合わせて身体を揺すっている動きに、(表面的なフリ付けでは誤摩化せない)骨格的特徴の違いが出てくる訳です。こればかりはいくら日本人が練習したところで、(黒人には)中々かなうものでは有りません。

私の場合、この種のダンスを見る時には何よりも、そこに注目します。つまり、どんなフリが出来るのか、どんなステップが出来るのかと言う問題では無く、一言で言うと「黒人的なフィーリングが出ているのか」と言う事の一点に注目するわけです。なぜなら、それは言い変えれば「腸腰筋とハムストリングスを上手く使って骨盤が前傾した状態からの出力が上手く出来ているか。それによって体幹で上手くリズムの波が生み出しているか」と言う事を意味するためです。

そういう視点でもう一度、上の動画を見てみましょう。スウェットの方は横から見ると、脚を挙げる所で、腰椎が後湾して、骨盤が後傾してしまっています。一方、Tシャツの方は脚を挙げた所でも腰椎が後湾していません。

2.10からの音楽に合わせている所を見ると、その違いが良く出ています。スウェットの方は脚を挙げて肘を挙げた所で、肩をすくめるような状態になり、首が両肩の間に埋まるような感じになっています。これは脚を挙げた所で腰椎が後湾するので胸椎の後湾がキープ出来ずに、肩甲骨が胸郭に上手く被さらないからです。そのため、肩甲骨を支えたり、肘を引き上げたりするのに僧帽筋を強く使う必要が生じます。そうするとなおさら胸椎が前湾しやすくなるので、腰椎が後湾、つまり骨盤が後傾しやすくなってしまうのです。

一方、Tシャツの方は、肘を挙げた時に、肩をすくめるような感じにならず、首周りをスッキリさせたまま踊っています。これは、脚を挙げて肘を挙げる時に、腰椎が後湾しないので、胸椎を後湾した状態にキープする事が出来るため、肩甲骨を胸郭に被せたまま動作出来るためです。その結果、僧帽筋が過剰に働かなくなるので、なおさら胸椎を後湾させた状態にキープしやすくなり、結果的に骨盤の後傾を招きにくいのです。

この違いがステップにも出ています。スウェットの方は骨盤が後傾気味なので、大腿四頭筋を使った腿挙げになりがちで、その分、脚を挙げるのが重そうですし、脚を踏み下ろす際にハムストリングスも使いにくいので、下に踏みつける動きが弱くなっています。
一方、Tシャツの方は骨盤が前傾した状態に保ちやすくなっているので、脚を引き上げる動作が軽やかで、反対に下に踏み下ろす動作が力強く出来ています。
つまりスウェットの方は脚を挙げる時に力を使い、下ろす時に力が使えないのが、反対にTシャツの方は脚を挙げる時に力を必要とせず、下ろす時に力が使えているわけです。

この振りでは、脚が着地する所をビートの強拍と合わせますから、下ろす時に股関節伸展が使えた力強い動作になっている方がリズムが出るのです。

全体的な雰囲気では、スウェットの方が如何にもリズム感が有りそうに見えます。それは脊柱のしなりも非常に柔らかく使っていますし、腕の動きも表情が豊かだからです。ただ、よく見ると、脊柱のしなりが無理矢理に体幹で作ったものであり、脚の動きの結果としての脊柱の反り(股関節伸展の結果としての脊柱の反り)以外の成分が混じっていますから、本当の意味で体幹で生み出したリズムにはなっていないわけです。こういう場合、腕の動きの柔らかさで、見た目の動きの波を作り出そうとする人が多く、これらが日本人のダンスの特徴です。

一方、Tシャツの方は、あまり柔らかく脊柱が動いているとは言い難いものの、その動きが、ステップと連動しており、体幹でリズムを生み出しているので、腕で余計な動きの波を作り出す必要が無いのです。

動きだけを見るのではなく、リズムを良く聞きながら見ると、Tシャツの方が、力強くリズムの強拍のポイントを捉えられている事がわかります。

恐らく、スウェットの方が歴が長いか、熱心に取り組んでいるように思えます。そのため、非常に身体を柔らかく使ってリズムを取る事が出来ているのですが、黒人的なリズムの取り方はTシャツの方が上手く出来ているのです。これは骨格的な特徴の違いが大きいでしょう。しかし、もう一つの原因は、ダンスの世界で、黒人の動きの特徴を解剖学的に考えようとする雰囲気が無いため、腸腰筋、ハムストリングス、骨盤の前傾、脊柱の生理的湾曲と言ったキーワードが念頭に無い状態で練習をしているためだと思います。

黒人化のためのトレーニングを積み、黒人の動きをよく見ていると、今回の内容も実感として伝わりやすいと思います。

MLB 打者 ア行

★アーロン•ヒル Aaron Hill
ヘッドの出るのが速い、非常にパンチャーらしいスイングをする打者。オートマチックステップもどき。日本では無名だが、このくらいのスイングが出来る打者が日本人にいるだろうか。
動画1 動画2


★アズドルバル•カブレラ
オーランド•カブレラの「強く打て」と言うアドバイスで開花した、左右共にパンチャーのスイッチヒッター。左右共にオートマチックステップなのもポイントが高い。
動画1(左) 動画2(右) 動画3(左)


★アダム•ケネディ
2002年のワールドシリーズではエンゼルスでレギュラーであった大ベテラン。左のパンチャータイプ。
動画1


★アダム•ジョーンズ
打撃技術には質の高いものが有る。脚上げ型のパンチャータイプ。ただし片手フォローの悪影響が比較的顕著に出ているのが気になる。
動画1(2010) 動画2(2011) 動画3(2012) 動画4(2012)




★アダム•ダン
如何にも白人のパワーヒッター的なジム•トーミ系スラッガー。このタイプは打率は低くても、数字が計算出来て、勝負強く、頭脳的な打席を作る事が出来れば貴重な戦力になる。
動画1


★アラミス•ラミレス
バットを立てて脚を挙げるパンチャータイプの打者。意外にも最近の中南米選手にはこのタイプのフォームが多い。(キューバを除いて)
動画1


★アレクセイ•ラミレス
前脚の膝を内に絞るタイミングの取り方から、片手でフォロースルーを取る。動画後半の横映しを見ると、オートマチックステップのようだ。それだけに勿体ない。
動画1


★アレックス•リオス
デビュー当時から常にオートマチックステップで打ち続けて来た。膝屈曲が深く、かなり大腿四頭筋を使っている。そのため、スイングに躍動感が無いのが残念。2012年は少し構えのバランスが良くなった。
動画1


★アレックス•ロドリゲス
ご存知、Aロッドこと、アレックス•ロドリゲス。脚挙げ型の先駆者的存在。2011年あたりから、動画1と動画2の後半に見られるように、広いスタンスを取るようになった。それによってフォロースルーの大きさが戻って来た感が有る。
元来は言うまでも無く骨盤前傾型の体型だが、膝を絞り気味に構える事によって脊柱のS字カーブが上手く作れなくなっていた。それを首の角度を誇張してカバーしていた感も有ったが、今は股関節が割れてきたため、骨盤も自然に前傾し、脊柱のS字カーブも自然になってきた。今期は期待できそう。
元々は類い稀なる打撃センスを持っていた打者だが、狭いスタンスからのボトムハンドを強調する片手フォローを繰り返して来た事で、年々、手首の返りが早くなっていた。スタンスの改造でその辺が改善されれば、まだまだ期待出来る。
動画1 動画2 動画2


★アルバート•プホルズ
2012年からエンゼルスでプレーしているメジャー最強打者の一人。しかし、2012年前半は思わぬ不振に苦しんでいる。いくらプホルズでもノーステップと片手フォローを続ければ、それは苦しむと言う事か。
動画1


★アルフォンゾ•ソリアーノ
広島カープからメジャーに移籍して開花したベテラン。脚挙げ型のパンチャー。
動画1


★アンドリュー•ジョーンズ
1996年のポストシーズンで2打席連続本塁打を放ち、一躍脚光を浴びる。その当時のスイングは素晴らしかった。10年連続でゴールドグラブを受賞した超人的な外野守備能力でも注目された。デビュー当時の感じから言えば、グリフィーJrやボンズの匹敵すると思われたが、やや打撃面での爆発力に欠けるままベテランとなってしまった。2005年に51本塁打で本塁打王。通算420本、打率0.256 
動画1 動画2


★アンドリュー•マッカチェン
黒人特有の身体能力の高さを思わせる外野手。2012年は少しフォームを変えて「らしさ」が無くなった気がするが調子は良い。
動画1 動画2


★アンドレ•イーシア
ファッション雑誌に出演したりと、アメリカでは人気の高い選手。左のパンチャータイプ。
動画1


★エイドリアン•ゴンザレス
2011年は当たり年だった。打率優先型の左のパンチャータイプ。
動画1


★エイドリアン•ベルトレイ
パンチャータイプのオートマチックステップで両手振り抜きタイプ。その意味で言うと塚口理論的にはポイントが高い。2004年の本塁打王で、その後は低迷したが、近年になって息を吹き返している。非常に腸腰筋が強そうな典型的な黒人アスリート。
動画1


★エバン•ロンゴリア
狭いスタンス幅で重心の高い構えの脚上げ型パンチャータイプ。こういう「フォーム」の打者のスイングもきっちりとパンチャータイプになっているあたりは不思議な気もする。1980年代は決してそうでは無かったが。
動画1


★エドウィン•エンカーナシオン
2012年はスタートダッシュを見せた。1983年生まれのまだ若いパワーヒッター。身体そのもののパワーは非常に感じるが、片手フォローのある影響が大きく出ているスイングが気になる。動画2のようなフォローは片手フォローの打者が両手で振り抜いた時に良く見られるスイングで、手首が綺麗に返らず、ボトムハンドの肘が引けている。
動画1 動画2


★オースティン•ジャクソン
身体能力の高さは非常に感じるが、それだけに打撃に執着心を持って突き詰めるタイプでは無いのかもしれない。スイングを見ると勝手にそういう印象を抱いてしまう。その意味ではマイク•キャメロンを思い出させる。
動画1 動画2


★オーブリー•ハフ
実績の有るベテラン。左のパンチャータイプ。
動画1


このバッターを見よう

日本の野球関係者のMLBに対する感心の低さは問題視されるべきレベルです。このままでは韓国や台湾に追い越されかねません。(身体条件的には韓国や台湾の方に分が有るように思われます。)そこで、このコーナーでは最低限知っておいてほしい打者を紹介していきます。(日本人選手は省略します)

赤字=常識として知っておいてほしい選手です。
青地=趣味で選びました。
黒字=知っていれば詳しいと言うレベルです。

スポーツは良いお手本を知らなければ上達出来ません。指導者の方も選手の方も、赤字の選手に3人以上知らない選手がいる場合は勉強不足だと思ってください。




アーロン•ヒル 
アズドルバル•カブレラ 
アダム•ケネディ 
アダム•ジョーンズ
アダム•ダン 
アラミス•ラミレス 
アレクセイ•ラミレス 
アレックス•リオス 
アレックス•ロドリゲス 
アルバート•プホルズ 
アルフォンゾ•ソリアノ 
アンドリュー•ジョーンズ 
アンドリュー•マッカチェン 
アンドレ•イーシア 
エイドリアン•ゴンザレス 
エイドリアン•ベルトレイ 
エヴァン•ロンゴリア
エドウィン•エンカーナシオン 
オースティン•ジャクソン
オーブリー•ハフ

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カルロス•クエンティン
カルロス•ゴンザレス
カルロス•サンタナ
カルロス•ベルトラン
カルロス•ペーニャ
カルロス•リー
キャメロン•メイビン
ケビン•ユーキリス
ココ•クリスプ


2012年6月6日水曜日

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日本の野球関係者のMLBに対する感心の低さは問題視されるべきレベルです。このままでは韓国や台湾に追い越されかねません。(身体条件的には韓国や台湾の方に分が有るように思われます。)そこで、このコーナーでは最低限知っておいてほしい打者を紹介していきます。(日本人選手は省略します)

赤字=常識として知っておいてほしい選手です。
青地=趣味で選びました。
黒字=知っていれば詳しいと言うレベルです。

スポーツは良いお手本を知らなければ上達出来ません。指導者の方も選手の方も、赤字の選手に3人以上知らない選手がいる場合は勉強不足だと思ってください。

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オースティン•ジャクソン
オーブリー•ハフ





スタンス幅は狭く重心も高い。このフォームで成功する白人のパンチャータイプは少ない。一部の才能に恵まれた打者だけか。いつまで活躍出来るだろう。
リード•ブリニアック
才能に溢れる左打者(パンチャー)だが、中々活躍出来ずにマイナー暮らしが続いている。今後に注目しておきましょう。
ショーン•ロドリゲス
才能は有るがフォームがコロコロ変わる。勿体ない打者。
B.J.アップトン
才気あふれるタイプ。打ち方にも、そういう感じが良く出ている。
カルロス•ペーニャ
フォロースルーに特徴が有る左のパンチャータイプ。
マット•ジョイス
ロビンソン•カノー
バットをスイングの連続で投げるようなスイングが特徴的。デビュー時はパワーヒッターの印象は無かったが。アルフォンゾ•ソリアーノやカーティス•グランダーソン的な化け方をした。
ラウル•イバニエス


デレック•ジーター
マーク•タシェアラ
カーティス•グランダーソン
ニック•スウィッシャー


ダスティン•ペドロイア
デビッド•オーティス
ケビン•ユーキリス
ジャコビー•エルズベリー
ホセ•バティスタ


J.J.ハーディ




打撃技術には非常に質の高いものが有る。パワーヒッターだが、職人的な気質を感じさせる。黒人選手には以外とそういう気質の選手が多い。注目に値する打撃。


ニック•マーケイクス
マット•ウィータース
ジョー•マウアー
ジャスティン•モーノー
ジム•トーミ
ジョシュ•ウィリングハム


ポール•コネルコ


ミゲール•カブレラ
コンスタントに高打率を継続していると言う点においては驚異的な右打者。流し打ちとインコース打ちは神技。




プリンス•フィルダー
セシル•フィルダー(元阪神)の息子。二段ステップのパンチャーと言うのは親子で共通している。2012年からオートマチックステップを実践。塚口理論の実践者かもしれない。
ビクター•マルティネス
カルロス•サンタナ
今後が楽しみなパワーヒッターの捕手。スイッチヒッター。


チュ•シンス
少年時代はケン•グリフィーJrに憧れていた韓国人強打者。日本からもこういう選手が出て来なければいけない。




トラビス•ハフナー
ビリー•バトラー
ジャロッド•ダイソン
ジョシュ•ハミルトン


パンチャータイプのオートマチックステップで両手で振り抜くタイプなので、塚口理論的にはポイントが高い。2004年に好成績を残した後、しばらく低迷したが、ここに来て息を吹き返したのも、メカニクスが良いから出来る事だろう。


マイケル•ヤング
職人的な打撃技術の高さを誇る。毎年安定して高い打率をマークする右打者。


ヨニエス•セスペデス
ジョシュ•レディック
ココ•クリスプ




マーク•トロンボ
一目見て、成功を予期できた。


バーノン•ウェルズ
トリー•ハンター
ピーター•ボージョス
ハンク•コンガー
ジャスティン•スモーク
フランクリン•グティエレス
マイケル•ソーンダース
ヘスス•モンテーロ
ライアン•ハワード
チェイス•アトリー
ジミー•ロリンズ
ハンター•ペンス
フレディ•フリーマン
コンパクトなフォロースルーが特徴的。悪くは無いが、やや勿体ない気もする。


チッパー•ジョーンズ
マーティン•プラド
ダン•アグラ
ジェイソン•ヘイワード
ハンリー•ラミレス
ホセ•レイエス
ジャンカルロ•スタントン
デビッド•ライト
ダニエル•マーフィー
ライアン•ジマーマン
ダニー•エスピノザ
ジェイソン•ワース
ブライス•ハーパー


スターリン•カストロ
ジョーイ•ボット
ブランドン•フィリップス
カルロス•リー
ブレット•ウォーレス
ジェド•ラウリー
ライアン•ブラウン
コーリー•ハート




カルロス•ベルトラン
マット•ホリデイ
クリス•ヤング
ジャスティン•アップトン


ジェイソン•ジアンビ
カルロス•ゴンザレス
トッド•ヘルトン
ボビー•アブレイユ




キャメロン•メイビン
カルロス•クエンティン
メルキー•カブレラ
オーブリー•ハフ

この黒人を見よう

スポーツに限らず、俳優や歌手にも優れた身体感覚を備えた黒人は数多くいます。反対にスポーツ選手であっても、黒人的な身体運動上の優位性を充分に利用出来ていない選手もいます。このページでは、身体運動の表現力において優れている黒人の有名人を紹介します。ただ、音楽や映画にあまり詳しい方では無いので、知っている範囲と言う事になりますが。


MC Hammer

90年代初期に日本にラップブームをもたらしたアーティストです。ただ、あまりにポップ過ぎて、いわゆる商業的な路線のため、音楽の世界ではあまり評価されていないようです。しかし裏を返せば、それはプロのパフォーマーと言う事でもあり、実際に筋力トレーニング等アスリート的な取り組みをしていた事も知られています。超絶な身体能力とリズム感は必見です。歌手と言うよりもアスリートとして評価されるべき人間なのかもしれません。

★Baby Face (Kenneth Brian Edmonds)

歌手兼、プロデューサー。日本で言うと小室哲哉のような存在と言えば解りやすいでしょう。オバマ大統領やデンゼル•ワシントンに通じる上流階級系の黒人特有の身体表現をするタイプです。



動画を見ると、胸椎後湾のアーチが高い位置に形成されており、胸は凹んで見えます。筋力トレーニングで大胸筋が発達すれば別ですが、そうでない場合、黒人体型であれば胸が凹み気味に見えるのが特徴です。これは全てのシーンに通じて言える事ですが、決して胸を張って背筋を伸ばしてはいません。また椅子に座った時の姿勢も素晴らしい。

首が突き出されているように見えるのは脊柱のS字カーブのクビレが効いているため、胸椎の後湾とともに頸椎の前湾が顕著になるからです。

スーツの着こなし的に着やせして見えるのも特徴的で、骨盤が前傾している場合、腹筋にテンションがかかるため、腹筋が締まるのです。そのため、身体の前面が全体的に盆地のように凹んで見えるわけです。こういう体型の人は着やせして見えます。

上段の動画の1.28からのシーンで中腰になってリズムを取る時に、胸椎後湾の凸アーチが高い位置に形成されるのも特徴的で、日本人だと腰椎が後湾するので、逆に胸椎が前湾してしまう腰の引けた姿勢になってしまう事が多いのです。

Baby Face が身体運動的な見地から語られる事は皆無に等しいと思われますが、その見地から見ても、非常に洗練された一流の感覚を持っている事が解ります。

★Denzel Washington

俳優。一挙一動が注目に値する、優れた身体表現能力を持っています。動画でも手の平が後ろを向く黒人特有の歩き方をしています。胸椎が後湾し、左右の肩甲骨が外転すると、そういう状態になるのです。もちろん、これはワザとやっても無理な姿勢になるだけで意味は有りません。普通に歩いてそうなる所に黒人の凄さが有ると言うわけです。0.24からのアップのシーンではグイグイと前に進む感じが有りますが、これはハムストリングスによる股関節伸展が上手く使えているためです。




★Barack Obama

アメリカ大統領。バスケットボールをしていただけあって、身体運動の感覚が非常に優れています。胸椎の後湾が高い位置に形成されているので、肩甲骨が上手く被さり、そこから上腕が吊られた状態になっています。ラボでの経験上、このような傾向が有る人はバットを自然に良いポジションに構えられるようです。



★Will Smith 


歌手兼俳優。動画冒頭のスウェット姿を見ても、やはりBaby Face 同様に胸が凹んでいるように見えます。こういう体型の黒人は筋がいい事が多いのです。

踊っている所を見て、日本人と最も違うのは中腰になった時に腰椎が後湾せずに、胸椎後湾のアーチを高い位置に保てている事ですね。この違いが大きいのです。腰椎が後湾すると骨盤が後傾し、大腿四頭筋が効くため、ハムストリングスが使えません。そうなると、アップダウンでリズムを取る時に膝の屈伸が中心になるので、脊柱でリズムが生み出せず、腕のしなやかな振りで誤摩化さざるを得ないわけです。

本当にリズムを取る事が上手い黒人は、腕をあまりフニャフニャさせず、リラックスさせたまま体幹にロックさせて、余計な波を生み出さない事で、より体幹部で生み出した動きの波をクリアーに表現します。ただ、ヒップホップ系の場合は、動画でも見られるように、比較的腕をフニャフニャさせて使います。こういう細かい仕草や振りには時代時代で流行があるようです。ある意味、そういう(表層的な)動きは日本人にもマネしやすいため、(ヒップホップは)日本人に受け入れられやすかったのかもしれません。あの独特の手振りをしていれば何となくそれっぽく見えるからマネしやすいのです。



★Basket Ball Players

バスケットは黒人選手の独壇場ですが、特に日本人と比較した場合、もっとも差が出るのが中腰になった状態での動きです。バスケットで要求される事が多い中腰での運動において、大きな差が出るのです。

黒人の場合、中腰になった時に腰椎が後湾しにくいので、大腿四頭筋が緊張しにくく、フットワークが軽やかに保たれやすいですし、腰椎が後湾しない事で胸椎の後湾がキープしやすいので、その上に肩甲骨が被さった状態をキープ出来るため、中腰での腕の操作性が良く、パワーも発揮しやすいのです。

股関節伸展によるジャンプ力で差が出やすいのは当然ですが、中腰での動作においても、差が出やすいのです。日本人の場合、中腰で腰椎が後湾しやすいので大腿四頭筋が効いてフットワークが鈍くなりやすいですし、胸椎の後湾がキープしにくいので、肩甲骨を僧帽筋で支える必要が生じ、腕の操作性が低下し、パワーも発揮しにくいのです。



また、ダンクシュートや、空中でボールを左右に振る動き等、無理な姿勢、特に空中での腕の操作性が良いのも黒人の特徴です。これは様々な姿勢において脊柱のS字カーブがキープされているので、肩甲骨が被さり、腕が操作しやすくなり、かつ力強く使えるのです。下の動画の LeBron James のダンク(0.07)もさほど派手では有りませんが黒人特有の動きです。LeBron James も非常に黒人的な身体運動の特徴が出ている選手です。



1988's Dunk Shoot






2012年6月5日火曜日

皆さんの傾向 打撃編 2012年6月時点

各単元の浸透度を五段階評価で表します。(白い☆は半分を意味します。)


★オートマチックステップ ★★★★

「構えから直接バットを加速して強く打とうとすると、ステップがオートマチックに起きる」と言う、基本的な部分は比較的、良く理解されて浸透していると思います。ただ、基本メカニズムに対する理解が曖昧な場合が多く、その場合は「何故強く打つ必要が有るのか」「そもそもオートマチックとはどういう意味か」と言ったあたりの理解が不十分になりがちで、基礎的な原則から逸れた方向に向かう場合が多いように思います。

★黒人化 

これについては、ほとんど浸透していません。パンチャータイプのオートマチックステップは黒人的な身体運動の感覚を得なければ、パワーを発揮する事が出来ない打法です。
ストレッチに関しては、そこそこ浸透した感が有ります。しかし、黒人化のためにはそれだけでは不十分です。まず黒人の身体運動の凄さ、日本人との違いを認識し、スポーツ、ダンス、映画等から、黒人的な身体表現のセンスを掴まなければなりません。そして、そのように動きたいと思い、自分から探究心を持って研究し、肉体改造に取り組むのだと言う意識でトレーニングを積むようにならなければ、本当の意味で黒人的な身体運動の感覚を掴む事は出来ません。

★体幹部操作による構え ★★☆

この点については、まだあまり浸透していません。ラボでは時間をかけて構えを作りますが、体幹部操作による構えを身につけるためには「理論に対する理解」と「基礎的な反復練習」が必要になります。そして、良い構えを作るためには、板前の修行のように2年3年の修行が必要になります。ただ、根底には「黒人化」に対する浸透度の低さがあります。

★ストレッチ ★★


ストレッチについては、重要な種目はブログを参考にやって頂いている事が有りますが、それでも良い動きで実践されている例は少ないのが実際です。なぜなら、ラボでお教えするストレッチの殆どは黒人的な身体運動の感覚を必要とし、あるいは前提とするものであるためです。ですから、黒人的な身体運動の感覚が掴めていなければ、ストレッチの動きも良いものにはなりません。

★揺らぎと、揺らぎから打ちに行くまでのリズム ★☆


良い揺らぎをするためには、良い構えを作る必要が有り、そのためには黒人的な身体運動の感覚を掴む必要が有ります。理論を理解しただけでは良い揺らぎは出来ません。日本人の場合は、黒人化のためのトレーニングを前提とし、良い構えを作るためのトレーニングを積み、揺らぎ体操で揺らぎの動きを掴まなければ、良い揺らぎは出来ない場合が多いと思います。

★スイング ★★★


黒人化と言う観点から見ると、スイングについては★二つが妥当なのですが、★三つにしたのは理由があります。それはテークバックを取らずに、構えた位置から直接バットを振り出して強く打つ。そして両手で振り抜くと言う事を継続している限り、スイングに非常にクセが付きにくいのです。ですから、塚口理論の実践者の皆さんのスイングには変なクセが無いと言うのが大きな特徴です。
ただ、それはあくまでも日本人として見た場合の話であり、黒人化と言う観点から見た場合、やはり巻き戻しの弱さが非常に大きな問題です。黒人的な身体の使い方が出来ている上で、正しい動作で振れば、おのずと巻き戻しも強力になるはずなのですが、日本人的な身体的特徴をそのままにした状態でスイングをすると、前軸が形成されにくく、巻き戻しも弱くなる傾向が有るのです。つまり、躍動感を出す事に成功している例が非常に少なく、その原因は黒人的な身体運動の感覚を得るためのトレーニングの不足にあります。

★戦略的理論 ★★☆


この打法には、この打法の特徴を活かした戦略や、練習法が有ります。そういった事がどれだけ理解されているのかは非常に判断する事が難しい事です。「何故、塩ビバットを振るのか?」「重いバットを振る時に気を付ける事は何か?」「何故、意図的な流し打ちはするべきでは無いのか?」「何故、緩急の練習が重要になるのか?」「何故、構えを作る過程が重要になるのか?」「何故、構えを長くするべきでは無いのか?」こういった事を良く理解した上で実践しなければ、この打法の強みを活かす事は出来ません。

★総合的な傾向


パンチャータイプのオートマチックステップと言う打法についての共通理解はかなり得られた手応えが有ります。しかし、黒人的な身体運動と言う課題についてはほとんど手つかずに近いのが実情です。そのため、この打法でパワーを発揮する事が出来ず、無反動打法的な状態になっているケースが非常に多く目につきます。

それは、この打法の一番面白い、美味しい部分が抜け落ちている事を意味します。本来、この打法は他のどの打法よりも躍動感と爽快感に溢れた打法なのですが、黒人的な身体運動の感覚が得られていない場合「テークバック無しで振らなけれなならない窮屈な無反動打法」になってしまうのです。この違いは非常に大きなものです。

例えるならば、それはスイカの種だけを食べているような状態であり、もっと言えばドーナツの穴だけ食べているようなもので、美味しさは全く理解出来ません。この状態で良く続けてこられたなと感心させられる事が多いのが実情です。この打法の本当の美味しさが解るようになるためにも、黒人化のために多大な力を注いでください。



追跡 2012 プリンス•フィルダー





プリンス•フィルダーのオートマチックステップを横から映した映像がMLBにおいて撮影されたのは恐らく初めてだと思います。(0.25~)これは、英語ブログの影響である可能性が有ります。

この動画ではベケットのスライダーを上手く一瞬、バットの出を我慢して対応しています。始動は勿論リリースの前で、始動した後、一時的に瞬間停止をし、その後にバットを出しています。この反応がオートマチックステップで緩い球を打つ極意です。これが出来るか出来ないかと言う事です。

まだ、オートマチックステップ特有のリズムの取り方等を掴んでいないようですので、しばらくパワーを発揮出来ないかもしれません。フィルダーの中では「ヒット狙いのコンパクトな打法」と言う位置づけになっている可能性も有ります。ただ、オートマチックステップ特有のパワーを発揮する感覚(主に揺らぎ〜打ちに行くまでのリズムと間)を掴めれば、オートマチックステップを継続して実践する可能性が有ります。ただ、構えに関しても、いくらフィルダーでも、もう少しは股関節が割れていないと二段ステップの時のようなパワーは発揮しにくいでしょう。

現在はまだ「二段ステップ」「オートマチックステップもどき」「オートマチックステップ」と、不安定に様々なステップを試行錯誤している段階のようです。ただ、今までフィルダーの動画を見て来た限り、そういうステップで試行錯誤する様子は見られませんでしたので、新しい試みを初めている事は確かでしょう。因に英語ブログでは「もどき」についても詳しく説明しています。

台湾野球の打撃フォーム

台湾の打撃は、メジャーの打撃スタイルに近く、スイングそのものは日本の野球より、魅力的です。下の動画は韓国野球の動画ですが、右打者のスイングを見ると、日本よりもメジャーに近いのがよくわかります。韓国、台湾、日本で、さらに実力が伯仲して来ると、WBC等もより盛り上がるでしょう。そのための一助となればと思い執筆しました。

台湾野球に馴染みが無い人は、以下の選手のバッティングを見てみましょう。日本では見られない豪快なスイングに驚くと思います。ここの所、停滞気味な日本の打撃。台湾や韓国に目を映すと、活路が見つかると思います。タイミング重視と言うよりも、自分本位で振ってくるのが日本との違いでしょう。そして日本と違い、「トップを作る」とか「割れ」と言った概念が希薄に見えるのも良い所です。レベルの高い投手に揉まれると相当面白いと思うのですが。また、MLBに挑戦している選手が「あの打ち方は我々には向かない」等と言わずに向こうの打法を習得しているのが日本との大きな違いですね。

陳金峰 アジア人の右打者では最も豪快なスイングをすると言っても良い強打者。メジャー経験有り。(LA Dodgers で22打数2安打。Randy Johnson から犠牲フライを打っている。)まだまだパワーは健在。
張泰山 Derek Jeterより凄い??脅威のインコース打ち。瞬発的なパワーが見物のハードパンチャー。
彭政閔 豪快な一発と、右へ流し打つ技巧の二つの顔を持つ打者。驚異的な高打率。台湾のMiguel Cabrera。
林智勝 田淵、江藤をさらに豪快にしたような、美しくスムーズなスイング。スインガータイプか? 以前はパンチャーだったはずだが。
林泓育 比較的日本的なフォームなので、日本の選手も、この打ち方なら受け入れやすそう。 2011年MVPだが、捕手なので、これからWBC等でよく見る事になるだろう。1986年生まれとまだ若い。次世代の台湾の大砲。
鄧志偉 左のパンチャータイプ。ホームランを打った時の巻き戻すフィニッシュは正にメジャーリーガーのスイング。日本の左打者とは全く異なる。
謝佳賢 これまた左のパンチャータイプ。
林哲瑄 先日 BOSTON REDSOX でMLB初安打を放った右のパンチャータイプ。オートマチックステップもどきの、完全にアメリカナイズされたフォーム。この動画(http://www.youtube.com/watch?v=L2VOK1JiJ70&feature=plcp)の1.35から。
陳鏞基 肘を大きく上げて、脚を上げない、右のパンチャータイプ。
涂壯勳 アジア人離れした骨格からのパワースイングに注目。台湾版Ryan Zimmerman。
許國隆 この打者も肘を上げて、脚はあまり上げない。
胡金龍 NEW YORK METSに所属。(http://www.youtube.com/watch?v=jGJ4DHQ2X8U
陳峰民 右のパンチャータイプ。
陳俊秀 ワイドスタンスから両手で振り抜く右のパンチャータイプ。CLEVELAND INDIANS のマイナーに所属。
羅國輝 SEATTLE MARINERS のマイナーに所属する。右のパンチャータイプ。日本野球とは無縁の打撃フォーム。
蔣智賢 2011年に、マイナーリーグのオールスターであるALLSTAR FUTURES GAME に出場した左のパンチャータイプ。強烈なショートゴロと豪快な空振りを見せた。SEATTLE MARINERS のマイナーに所属。



韓国の野球
 


台湾プロ野球 公式ホームページ ( http://www.cpbl.com.tw/ )