ご来場ありがとうございました。
打撃編
まず、バットはかなり振れています。ただ、その他の点に関しては「塚口理論を本やネットだけで実践している人」の典型的な状態になっています。(ラボに初めて来た人は皆そうです。)つまり、股関節を割るとか、ハムストリングスを使うとか、そうした事がほとんど(客観的には)手つかずに近いということです。なので、今後の取り組みとして、まず股関節を中心とした基礎的なトレーニングを積んで行く事が必要になります。
特に、最初にやってほしいのは以下の種目です。
●腸腰筋ストレッチ+腸腰筋その場ステップ
腸腰筋ストレッチとは、タオルを使ったりして腰を反るストレッチの事で、腸腰筋その場ステップのための準備運動くらいに考えて下さい。ここでは腸腰筋その場ステップのポイントを書きます。
1)腰を反った反動で、挙る分だけ脚を挙げる。大腿四頭筋でもも上げしない。
2)下腿部を真っすぐ立てた状態で、脚をストンと落とすように踵から着地させる。
3)出来るだけ重心の真下に脚を着地させ、体重を乗せる。
4)着地した脚で地面を押し込むようにして腰を大きく反る。
5)腕は意識して振らない。ぶら下げておくだけ。
6)膝を中心に身体を後ろに倒す動きをしない。あくまでも腰を前に突き出す。
7)脚はソッと着地させず思い切りドンッと着地させる。(二階でやると苦情が!)
●股割り体操+リズム股割りスクワット
まず股割り体操では、以下のポイントを抑えてください。
1)膝の自動回旋機能による爪先はあまり開かない。
2)足裏の荷重位置は外枠部分になり、土踏まず、インエッジが少し浮く。
3)脊柱の前傾角度に合わせて、顔も下に向ける。
4)脊柱のS字カーブを形成出来るようにする。(最低、腰が丸まらない)
5)骨盤が両脚の間に挟み込まれるようにして前傾する感覚を掴む。
次に、リズム股割りスクワットのポイントを説明します。
1)アップする時に膝を伸ばし切る。
2)身体がバスケットボールになったイメージで弾むように行なう。
3)太腿前面の大腿四頭筋で屈伸しない。
4)「脚」の外側のラインで体重を受け止める。
5)両脚の内側に定規が入っていて、それがたわむイメージで行なう。
6)定規がたわむイメージにより、内転筋がストレッチさせる。
7)股関節がパカッと開く感じ。
8)ダウンするときは、真下に沈むイメージで。
9)手で股関節の動き(割れ)を誘導する。
10)ダウンした時、インエッジがめくれるくらい、アウトエッジ荷重で。
11)爪先は開き過ぎない。(膝の自動回旋機能)
●座り割れ絞り体操+リズム割れ絞り体操
まず準備体操として座り割れ絞り体操を行ないましょう。ポイントは以下の通りです。
4)膝が地面に着くくらいまで、股関節を捻る。
では次に、リズム割れ絞り体操を行ないます。
ポイントです。
1)アップダウンを加える。(アップダウンの無い人が非常に多い。)
2)腕はゴルフスイングの軌道をイメージ。
3)右腕をテークバック方向に振り上げ、股関節のラインに反って捻る。
4)股関節のラインに沿って捻ると、股関節が割れる。
5)股関節が割れる時、「脚」の外側のラインで体重を受け止める。
6)股関節が割れた時、足裏の荷重位置はアウトエッジでインエッジがめくれる。
アップダウンと身体のターンの関係は下図のとおりです。つまり、右ターンと左ターンの真ん中に来た所で一度アップすると言う事です。そして、両サイドがダウンです。このトレーニングは、ここが非常に重要になります。
まずは、これら、上記3種目「腸腰筋ストレッチ+腸腰筋その場ステップ」「股割り体操+リズム股割りスクワット」「座り割れ絞り体操+リズム割れ絞り体操」を繰り返し行なって、下の写真のように、もっとスタンスが広く、重心の低い構えをとれるようになってください。
イーグルさんの場合、オートマチックステップで振るということは出来ています。しかし、構えについては、まだ突き詰める事が出来ていないので、そこでロスが有ります。ストレッチは頭で理解して終わりと言うものでは無く、繰り返し行なう事で身体に染み込ませる事が重要です。まずは、ココから取り組んで下さい。
続きます。
スイングで、まず第一に直していかないといけないのは、巻き戻しの動きです。巻き戻しは下の写真のように、前脚軸をキープしたまま行なう必要があります。もちろん、若干爪先は開いていいですが、あくまでも若干です。
イーグルさんの場合は、完全に前脚を後ろに引いてしまっています。
根本的にパンチャーのメカニズムと言うのは、トップハンド側でバットを振り下ろしながら、前脚股関節伸展に伴う股関節の絞りを行なう所が特徴です。それによって後ろからの力と前からの力を身体の中心で衝突させるようにして、インパクトの一点に力を集中させるわけです。
ですから、前脚が開くと言うのは一番避けたい事の一つなのです。もちろん、意識的に開かないようにするのはいけません。振る時はあくまでも無意識です。じゃあ、どうやって振ったら意識しないでも前脚が開かないスイングが出来るかと言う事を考える必要が有ります。
一つの大きな可能性として考えられるのは、ゴルフのクセです。詳細は説明しにくいのですが、ゴルフスイングのクセが残ったまま野球のバットを振ろうとすると、前脚が開きやすいはずです。
もっとも、これも細かい理由は省略しますが、実際にボールを打ったときや、試合で一塁に走り出す必要が有る場合などは、前脚は開きやすくなります。しかし、練習とか空振りした時は開かない事が重要です。
例えば、ジーター等は実戦では比較的大きく開くタイプですが。。
練習では、このように開きません。
それが、練習でイーグルさんくらい開いてしまうと、試合ではどれだけ開くのかと言う話になってしまうわけです。一度、投手側から飛んで来るボールを打ったシーンを見ておくべきでしたが、申し訳ないですが(新聞紙ボール打ちを)忘れてしまいました。ただ、顔を投手方向に向けた素振りだと開いているので、投手方向から来たボールを打ってもやっぱり開くでしょう。
まず、この点を修正し、開かないようにすることが第一の課題です。
続きます。
いずれにしても、バッティングには「フィニッシュで前脚が開く」「ノーステップになる場合が有る」「フィニッシュでの腕の形」等に、ゴルフの影響が色濃く見られます。ゴルフと野球は、少しくらいなら(ゴルフプレーヤーが筋トレとしてバットを振ったり、野球選手が余暇にゴルフをしたり程度)両立出来ますが、極めようとする場合は両立させる事が出来ないものです。
ですので、野球が上手くなりたい場合は、野球に専念する事が大切です。
ですから、イーグルさんの場合、打撃向上のためにまず取り組むべき事は以下の通りです。
1)基礎ストレッチ、トレーニングを繰り返す事で、もっとスタンスが広く、重心が低く、捻りの効いた構えを取れるようにする。
2)野球に専念する事で、スイングからゴルフの影響を消して行く。その結果として「フィニッシュで前脚が開く」「ノーステップになる場合が有る」「フィニッシュでの腕の形に見られるゴルフの影響」などの問題が解消されていく。
3)そして、もちろん全ての人に共通するテーマとして、黒人の身体機能に少しでも近づくために、腸腰筋とハムストリングス関連のトレーニングを徹底する。(この点に関しては、多少、事前に行なっていたということもあり、全くやっていない感じと言う事は無かったです。)
打撃については、以上です。
投球編
ピッチングについては、まだセンスを感じる部類です。と言うのは、野球部で野手の人とかだと上半身が固まっていたり野手投げのクセがついていたりする場合が多いのですが、そうでない人と言うのは、特有の柔らかさが有って、投げる動きに関しては比較的スムーズに出来る場合が多いのです。イーグルさんの場合も、そのケースだと言えるでしょう。
ただ、やはり、投げている時、少しは首がぶれても良いですが、現状ではちょっとブレ過ぎですね。ほとんど、回転と同時に首も回っている印象ですが、これだと色々な問題が出て来ます。
ですので、まず軽くで良いので、標的を見据えたまま腕を振る練習を繰り返し、そういう動きが出来る身体を作って行く事が大切になります。ピッチングに関して、最初にやる事は、そこでしょう。
続きます。
ピッチングフォームで最大の問題は腕の出所が低すぎる事です。
これは、一つの原因は、肩の外旋可動域が狭い事です。写真のように肩を外旋すると、肘が挙ります。
小学校、中学校、高校の頃にあまり野球をやって来なかった人に、よく見られる事です。ボールを数多く投げていると、自然と外旋可動域が広くなって行くので、腕の出所もそれなりに高くなってくるわけです。何故かと言うと、ボールを投げるときと言うのは、凄い抵抗がかかります。その抵抗によって肩が外旋するのですが、それはストレッチより効果的なストレッチ効果が有ります。ですから先ず、シャドーで良いので、腕を振って行くと言うのは重要になります。
その上で、以下のストレッチを行なって下さい。主に外旋可動域の向上の肩関節外転の柔軟性向上を狙ったメニューですが、バランスをとるために内旋ストレッチも含みます。(必ずしも、全てやる必要は無いですが、順番も、考えたうえでメニューを書いています。)
1)バット外旋 (負担がかかるので一番始めに行い、その後、動的ストレッチ系で身体をほぐしていきます。)
2)ウェイト外旋(肘に痛みが出る場合は中断し、痛みが引いてから再度行なって下さい)
3)外旋アップダウン(膝の屈伸にならないように注意してください)
4)肩入れ内旋
5)前屈内旋肘挙げ
6)内旋腕伸ばし
7)水平伸展&外転、大胸筋ストレッチ
8)外旋&外転 広背筋ストレッチ
9)肩甲骨上方回転&内転 (脇腹を伸ばし、肘を挙りやすくする。)
10)腕回し (まずは負荷無しでやってください。)
11)オートマチックステップ投げ(先ずはシャドーで行なってください。)
※)オートマチックステップ投げは打撃のオートマチックステップと同じです。構えはスタンス幅は打撃より狭くし、重心は打撃より高くします。ハムストリングスや腸腰筋が効いていないと、腕力に頼ることになるので肩肘に負担がかかりますから、先ずはシャドーから初めて下さい。
以上です。ストレッチメニューを部屋でこなし、オートマチックステップシャドーを外で行なえば良いでしょう。この流れで練習していくと、地道にコツコツ続けていけば、肩の周りが良くなり、もう少し腕の出所も高くなってくるでしょう。
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もう一度、打撃編
巻き戻しの動きが良く無いと書きましたが、それをマスターするために、下記動画の4.00くらいの所から始まる「巻き戻し素振り」をやってみてください。もちろん、バットは普通のバットで良いです。
ポイントは、巻き戻した連続で振らず、一回、構えで止まってから振る事です。連続で振ると「ノーステップ」になる場合が有ります。巻き戻しで着地した後ろ脚を基点に構えを作って再び振るのですが、この時、巻き戻しを利用して身体を捻る事がポイントです。
続きます。
なお、巻き戻しが上手く出来るようになるためのポイントを挙げます。巻き戻しが出来るためには前軸の効いたスイングをすることが大切です。
そのためのポイントは以下の通りです。
1)捻りを利用して、頭がやや前のバランスをとる。ただし脊柱の側屈を使わない。このバランスをとることで、踏み込んだ前脚に体重が乗るようになる。(要は、捻って身体が捕手方向に傾くとダメだと言う事です。)
3)ややクラウチング気味に構える。この時、首が立ってしまわないように気を付ける。ちなみに捻りをいれた方が捻りやすくなる。
上記3点を意識して、振る事によって、前脚軸がキープ出来たフォロースルーからの巻き戻しが出来るようになっていくでしょう。ただ、もう一つあるのは、ゴルフスイングの影響です。これが有ると、思うように巻き戻しが出来るようにはなっていかないと思います。
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まとめ
投打ともに、まずは、ココをこうすれば、こうなるといった技術論的な話より、ストレッチ、トレーニング、そして投げたり打ったりする練習方法。そこに重点を置いて、取り組んで下さい。この事はかなりレベルが高くなっても言える事ですが、身体が出来て来る或いは動くようになって来て、はじめて技術論が行きて来ます。
それと打つ事、投げる事に関しては、センスは有る方ですが、打つのであればボールに集中する。投げるのであれば、標的に集中すると言った、一球一球に対して、ボールに入り込んで行く集中力が無いのが気になります。素振りやシャドーなどではまだ良いですが、実際に打ったり、ボールを投げたりする場合、その辺も意識してください。投げるのも、打つのも、力を一点に集中させる運動です。ところが、イーグルさんの場合、意識が自分の前方の140度くらいの扇型の範囲に散ってしまっているのです。
以上です。
打撃編
まず、バットはかなり振れています。ただ、その他の点に関しては「塚口理論を本やネットだけで実践している人」の典型的な状態になっています。(ラボに初めて来た人は皆そうです。)つまり、股関節を割るとか、ハムストリングスを使うとか、そうした事がほとんど(客観的には)手つかずに近いということです。なので、今後の取り組みとして、まず股関節を中心とした基礎的なトレーニングを積んで行く事が必要になります。
特に、最初にやってほしいのは以下の種目です。
●腸腰筋ストレッチ+腸腰筋その場ステップ
腸腰筋ストレッチとは、タオルを使ったりして腰を反るストレッチの事で、腸腰筋その場ステップのための準備運動くらいに考えて下さい。ここでは腸腰筋その場ステップのポイントを書きます。
1)腰を反った反動で、挙る分だけ脚を挙げる。大腿四頭筋でもも上げしない。
2)下腿部を真っすぐ立てた状態で、脚をストンと落とすように踵から着地させる。
3)出来るだけ重心の真下に脚を着地させ、体重を乗せる。
4)着地した脚で地面を押し込むようにして腰を大きく反る。
5)腕は意識して振らない。ぶら下げておくだけ。
6)膝を中心に身体を後ろに倒す動きをしない。あくまでも腰を前に突き出す。
7)脚はソッと着地させず思い切りドンッと着地させる。(二階でやると苦情が!)
●股割り体操+リズム股割りスクワット
まず股割り体操では、以下のポイントを抑えてください。
1)膝の自動回旋機能による爪先はあまり開かない。
2)足裏の荷重位置は外枠部分になり、土踏まず、インエッジが少し浮く。
3)脊柱の前傾角度に合わせて、顔も下に向ける。
4)脊柱のS字カーブを形成出来るようにする。(最低、腰が丸まらない)
5)骨盤が両脚の間に挟み込まれるようにして前傾する感覚を掴む。
次に、リズム股割りスクワットのポイントを説明します。
1)アップする時に膝を伸ばし切る。
2)身体がバスケットボールになったイメージで弾むように行なう。
3)太腿前面の大腿四頭筋で屈伸しない。
4)「脚」の外側のラインで体重を受け止める。
5)両脚の内側に定規が入っていて、それがたわむイメージで行なう。
6)定規がたわむイメージにより、内転筋がストレッチさせる。
7)股関節がパカッと開く感じ。
8)ダウンするときは、真下に沈むイメージで。
9)手で股関節の動き(割れ)を誘導する。
10)ダウンした時、インエッジがめくれるくらい、アウトエッジ荷重で。
11)爪先は開き過ぎない。(膝の自動回旋機能)
●座り割れ絞り体操+リズム割れ絞り体操
まず準備体操として座り割れ絞り体操を行ないましょう。ポイントは以下の通りです。
1)股関節の斜めラインを意識する。
2)あまり、腰が回り過ぎないようにすることで、股関節の捻りを使う。
3)一方の割れ(絞り)と他方の絞り(割れ)は連動する。4)膝が地面に着くくらいまで、股関節を捻る。
では次に、リズム割れ絞り体操を行ないます。
ポイントです。
1)アップダウンを加える。(アップダウンの無い人が非常に多い。)
2)腕はゴルフスイングの軌道をイメージ。
3)右腕をテークバック方向に振り上げ、股関節のラインに反って捻る。
4)股関節のラインに沿って捻ると、股関節が割れる。
5)股関節が割れる時、「脚」の外側のラインで体重を受け止める。
6)股関節が割れた時、足裏の荷重位置はアウトエッジでインエッジがめくれる。
アップダウンと身体のターンの関係は下図のとおりです。つまり、右ターンと左ターンの真ん中に来た所で一度アップすると言う事です。そして、両サイドがダウンです。このトレーニングは、ここが非常に重要になります。
まずは、これら、上記3種目「腸腰筋ストレッチ+腸腰筋その場ステップ」「股割り体操+リズム股割りスクワット」「座り割れ絞り体操+リズム割れ絞り体操」を繰り返し行なって、下の写真のように、もっとスタンスが広く、重心の低い構えをとれるようになってください。
イーグルさんの場合、オートマチックステップで振るということは出来ています。しかし、構えについては、まだ突き詰める事が出来ていないので、そこでロスが有ります。ストレッチは頭で理解して終わりと言うものでは無く、繰り返し行なう事で身体に染み込ませる事が重要です。まずは、ココから取り組んで下さい。
続きます。
スイングで、まず第一に直していかないといけないのは、巻き戻しの動きです。巻き戻しは下の写真のように、前脚軸をキープしたまま行なう必要があります。もちろん、若干爪先は開いていいですが、あくまでも若干です。
イーグルさんの場合は、完全に前脚を後ろに引いてしまっています。
根本的にパンチャーのメカニズムと言うのは、トップハンド側でバットを振り下ろしながら、前脚股関節伸展に伴う股関節の絞りを行なう所が特徴です。それによって後ろからの力と前からの力を身体の中心で衝突させるようにして、インパクトの一点に力を集中させるわけです。
ですから、前脚が開くと言うのは一番避けたい事の一つなのです。もちろん、意識的に開かないようにするのはいけません。振る時はあくまでも無意識です。じゃあ、どうやって振ったら意識しないでも前脚が開かないスイングが出来るかと言う事を考える必要が有ります。
一つの大きな可能性として考えられるのは、ゴルフのクセです。詳細は説明しにくいのですが、ゴルフスイングのクセが残ったまま野球のバットを振ろうとすると、前脚が開きやすいはずです。
もっとも、これも細かい理由は省略しますが、実際にボールを打ったときや、試合で一塁に走り出す必要が有る場合などは、前脚は開きやすくなります。しかし、練習とか空振りした時は開かない事が重要です。
例えば、ジーター等は実戦では比較的大きく開くタイプですが。。
練習では、このように開きません。
それが、練習でイーグルさんくらい開いてしまうと、試合ではどれだけ開くのかと言う話になってしまうわけです。一度、投手側から飛んで来るボールを打ったシーンを見ておくべきでしたが、申し訳ないですが(新聞紙ボール打ちを)忘れてしまいました。ただ、顔を投手方向に向けた素振りだと開いているので、投手方向から来たボールを打ってもやっぱり開くでしょう。
まず、この点を修正し、開かないようにすることが第一の課題です。
続きます。
いずれにしても、バッティングには「フィニッシュで前脚が開く」「ノーステップになる場合が有る」「フィニッシュでの腕の形」等に、ゴルフの影響が色濃く見られます。ゴルフと野球は、少しくらいなら(ゴルフプレーヤーが筋トレとしてバットを振ったり、野球選手が余暇にゴルフをしたり程度)両立出来ますが、極めようとする場合は両立させる事が出来ないものです。
ですので、野球が上手くなりたい場合は、野球に専念する事が大切です。
ですから、イーグルさんの場合、打撃向上のためにまず取り組むべき事は以下の通りです。
1)基礎ストレッチ、トレーニングを繰り返す事で、もっとスタンスが広く、重心が低く、捻りの効いた構えを取れるようにする。
2)野球に専念する事で、スイングからゴルフの影響を消して行く。その結果として「フィニッシュで前脚が開く」「ノーステップになる場合が有る」「フィニッシュでの腕の形に見られるゴルフの影響」などの問題が解消されていく。
3)そして、もちろん全ての人に共通するテーマとして、黒人の身体機能に少しでも近づくために、腸腰筋とハムストリングス関連のトレーニングを徹底する。(この点に関しては、多少、事前に行なっていたということもあり、全くやっていない感じと言う事は無かったです。)
打撃については、以上です。
投球編
ピッチングについては、まだセンスを感じる部類です。と言うのは、野球部で野手の人とかだと上半身が固まっていたり野手投げのクセがついていたりする場合が多いのですが、そうでない人と言うのは、特有の柔らかさが有って、投げる動きに関しては比較的スムーズに出来る場合が多いのです。イーグルさんの場合も、そのケースだと言えるでしょう。
ただ、やはり、投げている時、少しは首がぶれても良いですが、現状ではちょっとブレ過ぎですね。ほとんど、回転と同時に首も回っている印象ですが、これだと色々な問題が出て来ます。
ですので、まず軽くで良いので、標的を見据えたまま腕を振る練習を繰り返し、そういう動きが出来る身体を作って行く事が大切になります。ピッチングに関して、最初にやる事は、そこでしょう。
続きます。
ピッチングフォームで最大の問題は腕の出所が低すぎる事です。
これは、一つの原因は、肩の外旋可動域が狭い事です。写真のように肩を外旋すると、肘が挙ります。
小学校、中学校、高校の頃にあまり野球をやって来なかった人に、よく見られる事です。ボールを数多く投げていると、自然と外旋可動域が広くなって行くので、腕の出所もそれなりに高くなってくるわけです。何故かと言うと、ボールを投げるときと言うのは、凄い抵抗がかかります。その抵抗によって肩が外旋するのですが、それはストレッチより効果的なストレッチ効果が有ります。ですから先ず、シャドーで良いので、腕を振って行くと言うのは重要になります。
その上で、以下のストレッチを行なって下さい。主に外旋可動域の向上の肩関節外転の柔軟性向上を狙ったメニューですが、バランスをとるために内旋ストレッチも含みます。(必ずしも、全てやる必要は無いですが、順番も、考えたうえでメニューを書いています。)
1)バット外旋 (負担がかかるので一番始めに行い、その後、動的ストレッチ系で身体をほぐしていきます。)
2)ウェイト外旋(肘に痛みが出る場合は中断し、痛みが引いてから再度行なって下さい)
3)外旋アップダウン(膝の屈伸にならないように注意してください)
4)肩入れ内旋
5)前屈内旋肘挙げ
6)内旋腕伸ばし
7)水平伸展&外転、大胸筋ストレッチ
8)外旋&外転 広背筋ストレッチ
9)肩甲骨上方回転&内転 (脇腹を伸ばし、肘を挙りやすくする。)
10)腕回し (まずは負荷無しでやってください。)
11)オートマチックステップ投げ(先ずはシャドーで行なってください。)
※)オートマチックステップ投げは打撃のオートマチックステップと同じです。構えはスタンス幅は打撃より狭くし、重心は打撃より高くします。ハムストリングスや腸腰筋が効いていないと、腕力に頼ることになるので肩肘に負担がかかりますから、先ずはシャドーから初めて下さい。
以上です。ストレッチメニューを部屋でこなし、オートマチックステップシャドーを外で行なえば良いでしょう。この流れで練習していくと、地道にコツコツ続けていけば、肩の周りが良くなり、もう少し腕の出所も高くなってくるでしょう。
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もう一度、打撃編
巻き戻しの動きが良く無いと書きましたが、それをマスターするために、下記動画の4.00くらいの所から始まる「巻き戻し素振り」をやってみてください。もちろん、バットは普通のバットで良いです。
ポイントは、巻き戻した連続で振らず、一回、構えで止まってから振る事です。連続で振ると「ノーステップ」になる場合が有ります。巻き戻しで着地した後ろ脚を基点に構えを作って再び振るのですが、この時、巻き戻しを利用して身体を捻る事がポイントです。
続きます。
なお、巻き戻しが上手く出来るようになるためのポイントを挙げます。巻き戻しが出来るためには前軸の効いたスイングをすることが大切です。
そのためのポイントは以下の通りです。
1)捻りを利用して、頭がやや前のバランスをとる。ただし脊柱の側屈を使わない。このバランスをとることで、踏み込んだ前脚に体重が乗るようになる。(要は、捻って身体が捕手方向に傾くとダメだと言う事です。)
2)捻った時、後ろ肩、前腰、前足の着地点に一直線のラインを作る。(前足の着地点が、これよりも投手寄りに出て、ラインが崩れると、物理的に前脚に体重が乗りにくくなります。)
3)ややクラウチング気味に構える。この時、首が立ってしまわないように気を付ける。ちなみに捻りをいれた方が捻りやすくなる。
上記3点を意識して、振る事によって、前脚軸がキープ出来たフォロースルーからの巻き戻しが出来るようになっていくでしょう。ただ、もう一つあるのは、ゴルフスイングの影響です。これが有ると、思うように巻き戻しが出来るようにはなっていかないと思います。
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まとめ
投打ともに、まずは、ココをこうすれば、こうなるといった技術論的な話より、ストレッチ、トレーニング、そして投げたり打ったりする練習方法。そこに重点を置いて、取り組んで下さい。この事はかなりレベルが高くなっても言える事ですが、身体が出来て来る或いは動くようになって来て、はじめて技術論が行きて来ます。
それと打つ事、投げる事に関しては、センスは有る方ですが、打つのであればボールに集中する。投げるのであれば、標的に集中すると言った、一球一球に対して、ボールに入り込んで行く集中力が無いのが気になります。素振りやシャドーなどではまだ良いですが、実際に打ったり、ボールを投げたりする場合、その辺も意識してください。投げるのも、打つのも、力を一点に集中させる運動です。ところが、イーグルさんの場合、意識が自分の前方の140度くらいの扇型の範囲に散ってしまっているのです。
以上です。