2015年4月25日土曜日

股関節の運動理論

  BPL理論は、股関節の運動理論とそれに基づく各種ストレッチ、トレーニングを提案しているが、そのテーマは大きく二つに分けられる。

1)腸腰筋によって骨盤が前傾した姿勢を作り、ハムストリングスを有効に使う

 黒人は腸腰筋が非常に発達しており、そのために骨盤が前傾している。この結果、ハムストリングスの力を使いやすく、これが彼らの運動能力の高さの大きな原因となっている。

 ただし、骨盤前傾は一般的に間違った解釈をされている。多くの本やサイトでは背中を反ってお尻を突き出した姿勢を骨盤前傾と称しているが、こんな姿勢ではスムーズに動けるはずも無い。本来の骨盤前傾とは、下の写真のように脊柱のS字カーブが効くため、胸椎の後弯が生じる。


 では腸腰筋とハムストリングスを鍛えるためには、どうしたら良いのか。BPL理論では一般に普及している腸腰筋やハムストリングスのトレーニングを殆ど全て否定している。実際に、考察の質が低く逆効果が強いために使い物にならないからだ。もちろん、独自のトレーニングメニューを多数取り揃えている。

2)股関節の斜め回転理論

 股関節はボール&ソケットの構造と斜めの関節ラインを持つという特徴があるため、その運動は斜め回転になるのが自然であるという理論。


 この斜め回転には上向きの斜め回転と下向きの斜め回転が有る。上向きを「割れ」と言い、下向きを「絞り」と言う。この斜め回転は打撃や投球の腰の回転はもちろん、様々な競技の中で方向転換などの際に重要になる。フットワークの向上のために欠かせない要素だ。


 BPL理論ではもちろん、この股関節の割れと絞りの能力を高めるために様々なストレッチやトレーニングを用意している。