2012年10月14日日曜日

MLBの現役パンチャー投手

もちろん、今のMLBでパンチャータイプの投手はいくらでもいますが、先にスインガータイプをカーブと言う切り口で見たので、その観点からも見ていきましょう。

力を抜いてスッポ抜くようなスインガーカーブと違い、パンチャーカーブはあくまでも腕を強振しながらボールを抜きます。典型的なパンチャーカーブを見てみましょう。

サンチャゴ•カシーラ
http://www.youtube.com/watch?v=4y4doMFdwao&feature=fvsr
このようにパンチャーのカーブは、球速がやや速く、鋭く曲がる(落ちる)のが特徴で一般的にはパワーカーブ、或はハードカーブと呼ばれています。

チャド•ビリングスリーもパンチャーカーブの名手です。
http://www.youtube.com/watch?v=F_IjL4nmlZI&feature=plcp
この動画の中に何球がカーブが有ります。スインガーとの投げ方、球筋の違いを見てください。

また、かつてシドニー五輪の代表として日本代表とも対戦したベン•シーツもパンチャーでカーブの名手です。
http://www.youtube.com/watch?v=umou5fVPuA0&feature=plcp

この投手はwikiにも有るように、ナショナルリーグの監督を対象としたアンケートでリーグ最高のカーブに選出されています。スインガー、パンチャーの枠を超えてカーブの名手と言う事です。そしてやはりwiki評でも「基本的にパワー系のカーブ」とありますね。動画の1球目のようなカーブなら充分、緩急の「緩」として使えるでしょう。

基本的にパンチャーはスインガーに比べて緩くて大きなカーブが苦手ですが、ビリングスリーやシーツは、スインガーに劣らない大きな弧を描くカーブを投げます。しかし二人ともややアーム気味で回転半径が大きくなる腕の振りをしているのが気になります。この辺がボールを減速させやすい要因なのかもしれません。

ジャスティン•バーランダーも印象とは裏腹によく見るとややアーム的なテークバックをするのですが、やはりパンチャーにしては大きなカーブを投げますね。ただ投げ方を見るとやはりパンチャーカーブだと解ります。下の動画に何球か70マイル台後半のカーブが有ります。
http://www.youtube.com/watch?v=B-brQB9PYRo&feature=plcp

しかし、パンチャータイプと言うのは基本的にジェイク•ピービーのように速い変化球を得意とするタイプが多いのです。下の動画の中に、まともなストレートは一球も有りません。
http://www.youtube.com/watch?v=2tg9inQrMw8&feature=plcp