2012年3月2日金曜日

ショーン•ロドリゲス

非常にセンスあふれる打者なのですが、もう一つ成績が安定しません。見ているとフォームがころころ変わるのですが、結局はどれも、ノーステップ、脚上げ型、(オートマチック)ステップもどきのいずれかであり、つまり、二段ステップとオートマチックステップが無いと言う事から、オートマチックステップが出来ない(解らない)のでしょう。このようなタイプは良くいます。

http://www.youtube.com/watch?v=Fz4jzhsOtsA

この動画の0.39からのサイドビューを見ると、非常に面白い打ち方をしているのですが、このような例を見ると「オートマチックステップもどき」と言う呼び方も考えなくてはなりません。なぜなら、このような場合、脚上げ型もどきとも言えるからで、要は偽ステップが有ると言う事で「フェイクステップタイプ」とでも言うべきでしょうか。

上記動画では始動ポジションで後ろ脚股関節の割れた状態を作り、そこから非常に強く下半身の力を使えています。

しかし、ショーン•ロドリゲスとリード•ブリニアックのようなセンスあふれる若手が1チームに二人もいるメジャーリーグが羨ましい。因に、今、発送作業を行っている英語ブログは勿論、これらの選手にも紹介されます。来期はショーン•ロドリゲスのステップに注目したいと思います。

上記動画に関して重要な事は、「本質的にはノーステップである」と言う事ですね。そういう定義付けをするためには、私の理論の定義が必要になります。前脚の着地後に始動ポジションを作って、その後はノーステップで打っていると言う事です。

例えば、このスイングは完全な脚上げ型ですね。前脚を挙げた所が始動ポジションになっています。しかし素晴らしいスイング。今のMLBの右打者で少なくとも5本の指に入るスイングをする打者だと思います。ただMLBクラスになると他のファクターも結果に大きな影響を与えるわけで、結果を出している打者はむしろ大したスイングをしていない打者が多い。

http://www.youtube.com/watch?v=IJgz6EN54vY&feature=channel_video_title

次に、こちらはノーステップ。この打者がオートマチックステップを憶えると飛躍するかもしれません。

http://www.youtube.com/watch?v=7QHe4gWFkao

これはオートマチックステップもどき。言われないと同じ打者と気がつかないくらい、違うか構えですね。

http://www.youtube.com/watch?v=0FAE5sSi-jA&feature=relmfu

こちらはノーステップ。ノーステップでこれだけ良いスイングが出来る打者も珍しい。

http://www.youtube.com/watch?v=-DQHNEikApY&feature=fvsr

余談ですが、英語ブログをメジャーの全野手に紹介する理由の一つが、アメリカ球界に「オートマチックステップ」「二段ステップ」「脚上げ型」と言う選択肢をバッティングの基本として、定着させたいためです。そして、そのためにはパンチャータイプの基本メカニズムについて、イラスト、動画をふんだんに用いながらしつこいくらい丁寧に繰り返し説明する必要が有る。その意味ではショーン•ロドリゲスのような選手にこそ見てほしいブログでも有るのです。もっとも、その先には世界的な野球技術の共通認識として、こういった技術論を定着させたいと言うのが有るのですが。

もちろん、オートマチックステップ第一と言うのは変わりませんが、それを全うするためには、相当マニアックに取り組む必要がある訳で、生兵法はケガの元と言うのも、オートマチックステップの特徴なのです。その意味では「ラボ理論」と「普及版理論」と言う二段構え、ダブルスタンダードで考える必要が有ると言えるでしょう。普及版理論においては、どれも有り、ただし基礎練習としてオートマチックステップをと言うスタンスを採らないと普及させる事は出来ないでしょう。これは読者の方々に誤解を与えやすい難しい問題なのですが。

プホルズにしても、オートマチックステップの理論を知らないため、ノーステップの場合もあれば、オートマチックステップにしても、100 %純粋なと言えるケースはそんなに多く無いわけで、練習なんかを見ても、オートマチックステップにはなっていない訳です。これが、オートマチックステップを論理的に把握して、始動ポジションとパンチャーの力の発揮を理解した上で、それを繰り返すと。。考えただけでもゾクゾクしますね。

また、もう一つの目的として、日本球界とアメリカ球界の格差を今以上に拡大する事によって、日本の野球界が立ち直る切っ掛けを与えると言うものです。プホルズさえも知らないような少年野球の指導者に私の理論の実践者がフォームを修正されると言う日本球界のていたらくは、実の所、私にとっては全くどうでも良い話なのですが、暇つぶしの一環として、日本球界を立ち直らせてあげたいのです。