2014年7月13日日曜日

2014年7月号

(7/12) 素振り

 良く知られているように、アメリカの野球選手は日本人選手のように熱心に素振りをする習慣は無い。彼らにとって打撃練習とは常に球を打つ事を意味する。こうした彼らの感覚も解らない訳ではない。実際にティー打撃をしていると、やはり素振りよりも打撃の練習をしている感覚が有る。 

 (余談だが、置きティーは自分でボールをティー台に乗せる時に身体を前屈させるが、このときにどうしても腰椎が後湾した悪い姿勢になる。これは最悪の姿勢で腰を痛めやすい。置きティーを1人でやる場合、間に腰を反るストレッチが必要不可欠だ。)

 昔から疑問に思っている事だが、素振りの時の感覚と実際に打つ時の感覚は少し違う。実際に身体の反応も少し違って来るのでは無いか。

 この事について、その意味とメカニズムを解明し、(場所を取らずに1人で出来る)完璧な打撃の練習方法を編み出す事が出来れば、それは何より選手に対して貢献する事になるだろう。さらに、この事は野球を世界的に普及させるためにも重要な意味を持つ。

 勿論、これについてはいろいろ考えてはいるが、恐らく「完璧」な手段は無いだろう。複数の練習のメリットとデメリットを組み合わせていくしか無いのでは無いか。例えば、置きティーだと腰が回りにくいが、そのデメリットは素振りで解消できる。こういう発想でいくつかの練習方法を組み合わせるのが良いだろう。(例えば重いバットを振るとスイングを崩しやすいが、それも逆打席でならデメリットは小さくなる。)

 例えば、こうした練習器具も、「完璧な練習方法」とは言えないにしても、そのデメリットを他の練習方法で補う事を前提とすれば、かなり有意義な練習になり得るだろう。ある程度バッティングを真剣にやった事がある人なら解るはずだが、打撃においては、如何にして打つかという事よりむしろ「如何にして練習するか」という事が難しい。もし好きなだけフリー打撃をする事が許される環境であれば、殆どの選手に取って打撃はもっと簡単なものになるだろう。






(7/16) 腸腰筋その場ステップの発展型として「ジャンピング腸腰筋その場ステップ」が有る。反った反動で片脚を挙げる際にジャンプするわけだが、慣れると普通の腸腰筋その場ステップよりも効いている感じが強い。つま先着地にならない事が大切。踵が着く事でハムストリングスが使える。