バッティング編
バッティングに関して最大の課題であったのは、フィニッシュでボトムハンドが畳めず、ゴルフのような形になる事でした。そして、その原因がボトムハンドのコックが作れなかった事です。これ(特にボトムハンドのコック)は「塚口理論」云々以前に、野球の基本的な技術として非常に重要なので、今回、これだけ改善されたのは非常に良かったと思います。ただ、部分的に介入し過ぎたため、今回の動画に関してはスイングが前より大人しくなっていますが、それも馴染んで来ると、また迫力を取り戻して来るでしょう。(今回は、グリップと言う大きなテーマを追求するために、他の部分がやや留守にならざるを得なかったのも原因でしょう。)
バットヘッドの遠心力を使った前腕部を捻るストレッチ、反対の手で前腕部を回内しながら肘を伸ばし、手首を背屈するストレッチ、一度振って、巻き戻してもう一度振る素振りはどれも効果的だったのですが、やり過ぎるとデメリットも出てくるので、一日少しづつ続けるようにしてください。
動画の迫力と言う点では前回の方が有りましたが、技術的には今回、大きく進歩しています。後は思い切り振る中にその技術を消化して行ければ迫力が出て来るでしょう。
この写真のようなパンチャーとしては最高の振り出しの形が作れるようになりました。この形が作れたら、スイングの中で最も大切な基本であるインサイドアウトがマスター出来た事になります。インサイドアウトの形で振れるかどうかは、これから先、打者として受ける評価を最も左右する事です。
そして下の写真のように、フィニッシュでボトムハンドも上手く畳めるようになりました。
少し解りにくいかもしれませんが(私のようにマニアックにフォームを見ていないと)下の写真ではインパクトでボトムハンドの前腕部が良く回内されている様が見られます。これが大事なことで 、今までのスイングにはこれが無かったのです。
次回までにやっておいて頂きたい練習としては、上の写真のようにコンパクトな上半身の構え(この構えだとグリップのコックが作りやすくなります。)を作り、下半身はどっしりした構えを作り、そこからのスイングです。この場合、構えを作る過程等、特にこだわる必要は有りません。現時点ではこの構えだとグリップのコックが上手く作れるようですので、この練習は、定期的に行うと良いと思います。
もう一つは当日にもお話しした事です。揺らぎの最後に前脚の踵が着地した瞬間、バットヘッドの重みでクッと手首にコックが入ります。ただ、そこから振りに行く前に一度手首が緩むクセがありました。ですので、この足踏みの着地して手首にコックが入った瞬間ノ形を逃さずに、そこから振ると言う事も気をつけて見てください。
バッティングについては基本的に以上です。ただ、この手首の形を気にしている中で、動画では今までよりもスイングスピードが少し落ちています。その辺は手首の形が自然に出来るようになると回復して来ると思いますが、ある意味、手首の形自体と同じくらい、その事(振り抜きの善し悪し)が大きなテーマとなると言えます。細かい事を指摘してしまうと、細部が気になって振り抜きが悪くなる場合が多いのです。次回は総仕上げ的に(復習も含めて)全体を纏めて行きたいと思います。
ピッチング編
ピッチングはフォーム的にはかなりのレベルまで来ました。踵でトントンするリズムを忘れがちなので、そこをもう一度確認してください。このリズムの取り方を最終的に採用するか否かは別としても、一度は、その感覚を掴んでほしいので、言っています。リュータ君の場合はその感覚がまだ掴めていないのかなと思います。次回詳しくお話しますが、感覚が掴めていないので、何故トントンするのかがピンと来ていないのでしょう。だから省略してしまう事が有るのだと思います。
続きます。
ワインドアップで脚を挙げる際に、上体を起こすと言う事を前回お話しましたが、それが正確に伝わり切らずに、やや前傾し過ぎになっています。
下図のように真っすぐの軸になるようにしてください。
前傾し過ぎると、軸足の爪先寄りに体重がかかり、太腿前側の大腿四頭筋が緊張しやすく、ハムストリングスの力が使いにくくなります。そうなると軸脚のキック力を使えません。ですから、この技術(上体を起こす)の中で、注意するべきポイントの一つはそこ(爪先に体重がかからない程度に上体を起こす)事に有ります。
続きます。
最後に、バッティングについて、3回目の内容であった、構えた時にバットが寝すぎないようにすると言うポイントが疎かになってしまい、少しバットが横に寝過ぎているので、構えを作る時にバットが横になりすぎないようにしてください。
次回の内容としては、バッティング、ピッチングともにこれまでの総まとめをドリルを行いながら確認していくと同時に、プラスアルファ、また実戦で結果を出すために重要と思われるポイントやその練習方法についてお話します。
では、またお待ちしています。