2015年5月1日金曜日

パンチャータイプ 

 BPL理論ではパンチャータイプの打撃を中心に教えている。パンチャーのメリットは「動きだしからインパクトまでが速い」「準備動作が必要無い」等と言った点に有る。つまり、コンパクトで素早いのにパワーは発揮できると言う事だ。

 メカニズム上、トップハンドが主導のスイングになるが、それは意識的にトップハンドで振ると言う意味では無く、結果的に(オートマチックに)そういうメカニズムになると言う意味である。右投げ左打ちには向かないのでは無いかという疑問が出てくると思うが、そんな事は無い。下の動画にあるように、パンチャータイプで右投げ左打ちで活躍しているトップレベルの打者はいくらでもいる。右投げ左打ちであっても、ジャスティン•モーノーの確実性や、ラルフ•ブライアントのパワーを実現出来るということが解る。



 パンチャーの特徴としては、軽く打って打球の方向をコントロールするような打ち方にはあまり適さない。どのようなボールに対しても強く打つ事でヒットの確率を高めて行くという姿勢が重要になる。また、バットに関してはパワーヒッターであってもトップバランスの物は使うべきでは無い。ヘッドの重さを利用して飛ばすイメージではなく、スイングスピードそのものを挙げる事によって強い打球を打つ事をイメージした方が良い。したがってバットはミドルバランスでやや軽量のものが適合する。

 またBPL理論ではパンチャータイプの中でも「オートマチックステップ」という打ち方を(メカニズムとしては)理想的なものであるとして教えている。オートマチックステップでは構えから直接バットを出そうとする事で、ステップがオートマチックに起きる。もちろん、このステップの動作に伴い「割れ」も形成される。メジャーはもちろん、キューバの選手に良く見られる打ち方であるが、決してノーステップ打法では無い。動きは小さいがステップが起きている事に注目してほしい。ノーステップは間違った打ち方である。



 オートマチックステップでは打者は構えを作ったら後はバットを出すだけで良い。その究極のシンプルさがオートマチックの一つの強みである。これによって「強く打つ事だけに集中して無心で打つ」と言う事が本当の意味で可能になる。