2015年2月16日月曜日

 新潟講演会 報告

 関係者の皆様と部員の皆さんの御尽力により、新潟公演会は無事終了しました。ありがとうございました。初日は指導者約20人、2日目は約10人、両日とも36~38人の部員が参加しました。保護者の方々や、地元新聞社の方にも取材に来て頂きました。


理論講習会の様子


(ベストスイング)予備知識ゼロからの2日間での取り組みとしてはかなり良いところまで行けました。


その他動画集


初日(ラウンド1)ドッジボール投げ この動画で良くわかるのはタカハシ君(1人目)の始動する時の下肢出力の強さです。そのため充分な割れが作れています。つまり始動時のAPAとPMSPが充分に働いているという事です。教科書第二章で書いた無いようです。タカハシ君は俊足だそうですが、やはりその辺と基礎的な運動能力の高さは大いに関係があるという事が良くわかります。


初日(ラウンド1)脚挙げ置きティー この動画でもタカハシ君の始動時の下肢出力の強さと、それによる十分な割れが非常に良くわかります。ただ、この動画では他の2人も、そこそこ始動時の下肢出力が発揮できています。やはりドッジボールのような大きなボールを担ぐと上半身が緊張しやすく、始動時の下肢出力が発揮されにくいのでしょう。この動画では3人ともバットを立て気味にして持っているので、上半身の筋肉がリラックスしやすく、そのぶん始動時の下肢出力がドッジボール投げよりも強くなっていると言う事でしょう。


初日(ラウンド1)オートマチックステップ導入 瞬発的な力発揮を意識しやすくするために軽い塩ビパイプを用いてオートマチックステップを出来るようにするという練習です。最初はノーステップになってしまう場合が多いのですが、3人ともすんなりと出来たのには良い手応えを感じました。


初日(ラウンド1)パンチャースローイング基礎 アワジ君(3人目)は投手だけあって腕の振りが上手く出来ています。ヒライ君とタカハシ君は、このような腕回しのストレッチで肩周りの筋肉を柔らかく していく事を考えた方が良いでしょう。



3人のバッティング分析



(動画1人目)タカハシ君
 小さな重心移動で大きな力を発揮できている点、瞬発力などに基礎的な能力の高さが出ています。途中から構えをトップ型にする事によって、グッと雰囲気が出て来ました。どちらかというと後ろ脚に体重が残るタイプのようです。トップ型の構えは勿論良いのですが、それによって腕の筋肉が緊張してしまうと下半身の力が使いにくくなり、体重移動も不十分になります。基礎的な運動能力は高いので腕周りのしなやかさを保てるように注意して取り組んで行けば、順調に伸びて行くでしょう。グリエルのようなイメージで前脚に体重を乗せて打つ練習もしましたが、そういう練習によって、前脚に体重が乗るバランスを作って打てるようにする事も大切です。
 結論としては股関節のトレーニングを継続していきながら、腕が力まないように気をつけつつ、あまり後ろ脚に体重が残りすぎないように意識して練習して行くと良いでしょう。

(動画2人目)ヒライ君
 打率も高く中軸を打っているという事なので、基礎的なバッティングの能力は有るのだと思います。3人の中では打力で勝負するタイプの感じは一番有るのですが、体そのものを上手く使うという事にやや不安が有ります。スローイングの動画を見ても構えで肩に力が入っているように見えます。講演で胸椎が後湾すると肩甲骨が被さり肩の力が抜けるという話をしましたが、その逆の状態に有るようです。まだ成長期なので腸腰筋その場ステップ等を継続してやっていくと良い骨格に育って行く可能性も有ります。最後にスタンスを広く、捻りも大きく、そして肘を挙げてと、全てにおいて大きく構えた状態から打ってもらうとかなり良いスイングになりました。ここに大きなヒントが有ります。最後に5種類の股関節のトレーニングをやりましたが、そういったトレーニングを重視し、とにかく体をめいいっぱい使って大きく使って打つ(股関節をしっかり割って、体を大きく捻り、肘も大きく挙げる)と言う練習をしていけば、もっとパワーが出てくるでしょう。試合での打ち方は自分でアレンジして決めれば良いでしょう。
  もう一つ気になるのはグリップに少しクセがある事です。右手と左手の間で指が一本立っているように見えます。これはバットをフルレングスグリップで握ったときに良く見られる状態で、つまり垂直にカットされているグリップエンドに人間の手の形が合わないがためにグリップにひずみが出てしまう訳です。少し短 く持ち、両手の間をわずかに開ける握り方で練習して五本の指全てを使って握る感じを覚えていった方が良いでしょう。試合では長く持ってば良いと思います。あくまでも練習として必要だと言う意味です。このように、グリップエンド部が少し曲線になっているバットを選ぶと良いかもしれません。

(動画3人目)アワジ君
 投手という事で打撃は二の次かも知れませんが、どうすれば良くなるかという事は比較的明確に見えているタイプです。まず目に付くのは前脚股関節の絞りが非常に強く使えているという事です。さらに大きく後ろ脚が地面から外れます。これらの事から解るのは典型的な前脚に体重を移して打つタイプだと言う事です。これはこれで一つのタイプというか長所でも有るので全く変える必要は有りません。
 難点はバットがスイングの初期に寝て、スイングがドア気味になっている事です。手首を捏ねるようになるので、フィニッシュも低くなっています。(バットが寝るとドアスイングになる事は講演でお話しましたが、アワジ君はまさにそのタイプです。)写真でコックの効いた良いグリップの形を数多く見てもらいましたが、そういうグリップの形から一気に振り抜く練習を積めばパンチャー特有のヘッドが立ったインサイドアウトのスイングが出来るようになると思います。そして高く振り上げるフォロースルーが取れるようになるでしょう。ヒライ君同様、股関節のトレーニングもかなり必要です。股関節のトレーニングを積みながら大きく構えて思い切り振り抜く練習が大切です。その上でグリップを修正してヘッドが立ったインサイドアウトのスイングを身につける練習が大切です。グリップに気を取られるあまり、全体のしなやかさ、柔らかさがなくならないようにという事だけは気をつける必要が有ります。前脚を上手く使って打てるという長所が消えてしまいます。
 また、もう一つ重要な点として前脚が爪先立ちになるクセが有ります。両足ともに踵まで着地するハムストリングスを使った立ち方を徹底する事が大切です。そうする事によってもっとスイングも力強くなるでしょう。

指導者の方へ

若林監督へ

 まずは今回の講演会の企画、発案をしていただき有り難うございました。新潟の中学野球を中心に、今までの日本野球には無いスケールの大きな打者が次々と育って来てほしいと思います。今回の内容を活かしてぜひ中学、さらには高校野球に打撃革命を起こす台風の目となってください。以下は理論的な話ですが、出来る限りシンプルにお話します。

(1)まず練習の最後に股関節トレーニングを5種類に分けてやってもらいました。「割れ」「絞り」「捻りと割れの連動」「腸腰筋その場ステップと骨立ち系ドリル」「ハムストリングスを使ったスクワットダウン、ジャンプ」などです。これらを継続して行って行ってください。かならず運動能力がアップして来ます。股関節のトレーニングは股関節系DVDのVOL1と2でほとんどのポイントを説明しています。もちろん、今回の講演資料や他の方が撮影されていたビデオでも充分です。

(2)次に、に大きな構えから打ってもらった時、皆、良い当たりが出ていました。やはり初期段階は特に体を名いっぱい使う事が大切なようです。股関節をしっかり割り、体を大きく捻り、肘も挙げるという大きな構えによって全身の筋肉がストレッチされ、体の力が使いやすくなるようです。この打ち方をトレーニングとして素振りやティーバッティングの中で続けていってください。大きな構えから思い切り打つという打ち方です。この練習が打撃練習のコアになります。

(3)最後に、試合での打ち方については(オートマチックステップをコアとして)いろいろな方法(脚挙げ型、二段ステップ、その他構え方の分類等)が有るという事をお話しましたが、選手の打ちやすい方法で打たせるのが良いと思います。その点に関しては(どの打ち方が最も結果が出るのかという事に関しては)理論で断言する事は難しいからです。(しかし今までの経験上、そのシンプルさからオートマチックステップを選択する選手が多い事も事実です)
 いずれにしてもスイングのコア(メカニズム、振る力)を形成するための練習としてオートマチックステップが重要になると言う事です。もしもっと練習時間が長く、理論的に細かい部分まで付きっきりで選手に教えられる立場ならオートマチックステップを強く勧めたいのですが、そうでない場合、こうした方針がベストだと思います。まだ年齢的に若い事も理由の一つです。何よりも自分自身が納得して打席に立つ必要があるためです。

(4)練習方法としては素振りとティーの組み合わせで振る力とある程度の形は作れます。(ティーだけだと腰が回らないクセがつきやすいので投手方向を見た素振りが大切です)それに加えて、投手方向から手投げ(半身からの手投げ)で投げられた球を打つ練習も重視してください。タオルボールで充分です。この練習では変化 をつける事で対応力を磨く事が大切です。これ以上近づくと打てないというところまで近づいたり、少し離れて山なりの球を投げたりなどです。ストライクボールの判断もある程度やっていく必要が有ります。(2ストライク設定などで )

 以上です。また何か有りましたら喜んでお力添えさせて頂きます。

その他の指導者の皆さんへ

 2日目の最後まで参加していただいた方々については、若林さんと同じです。ただ初めて私の理論に接した方が多かったと思いますので少し補足しておきます。2日間で3人の部員は良い所まで行きました。しかしそれは元々の自分の打ち方で発揮できていた技量が5点だったとすると、(全く違う打ち方にトライする事によって)一度2点に下げてから、7点まで引き上げたという作業をしたまでの事で、まだまだ大きな伸びしろが有ります。ビフォーアフターの動画を見ていただきましたが、彼らもまだビフォーの段階です。ただ、ここから股関節のトレーニングを積むとともに、APA、PMSPを利用して瞬発的に始動するというこの打ち方のメカニズムが体になじんで来れば、確実にもっと振れるようになります。そのためには上にも書きましたが、股関節をトレーニングする事と大きな構えから思い切り振る練習を積む事が大切です。

(1)話は変わって普通の高校野球等でやっている打ち方でもプロになれるのに、敢えて「キューバ打法」的なオートマチックステップにトライする意義は何かという事ですが、それは脚を挙げて後ろ脚に体重を乗せ、割れを作って1.2の3のタイミングで打つという今のプロ野球の打ち方では到達出来るレベルに限界があるからです。そうした日本的な打ち方は講演初日にお話しました、 「ゲーム対応」「メカニズム」という2つの視点で見ると、「ゲーム対応」という点では高いものが有りますが「メカニズム」的にはかなり力が制限されてしまうという事です。

 とは言う物の例えばあの場にプロ野球の一流所、例えば糸井とか井口とか 稲葉あたりが来てティー打撃でもすれば、それはやはり凄いスイングです。下の稲葉の動画のように特に完全に自分の間で打てる上に、思い切り打っているのを近くで見る事が出来るロングティーはプロの凄さが良くわかるシーンの一つです。下半身から上半身にかけて連鎖的に筋肉がうねるように働いている事が良くわかります。 ですのであの場にそういうプロ選手、一流ではなく社会人からプロに入ったような選手がいたらほとんどの人が彼らの話の方を聞きたがるでしょう。それはそれで当然な事です。


 しかし同時に私からすると、その「プロの凄さ」も解りますが、そういう「凄いプロ」がメジャーリーグのレベルの中で、メジャーリーグ中継の中で見た時にどういう映り方をするか。これについても嫌というほど見て来ました。今のところWBCでは勝てるレベルにまで来ていますが、メジャーでは打者としてはほとんど通用していないのが現状です。それは一つには今の日本野球界で取り組まれている打撃の技法それ自体が限界のある物であるからです。つまり、ある程度の球にタイミングを合わせてとらえる事には適した打法なのですが、元々「振る」という事に主眼を置いた打法では無いため、発揮できるスピードなどに限界があり、メジャーの打者と比べると「振れていない」のです。そのため、結局高いレベルでは力負けしてしまうわけです。メジャーリーグを目指すわけでは無いにしても、普通の才能の選手にとっては社会人をプロ野球、プロ野球をメジャーリーグに置き換えて同じ事が言えるわけです。つまり、その選手の力を最大限に引き出す技術に取り組む事が重要になると言う事です。

 その意味では今回の2日間で、3人の選手がオートマチックステップで到達できたレベルというのは、まだ他の打ち方でも到達できるレベルです。しかし、問題はその先、どこまで伸びしろが有るコースを進むのかという事です。その意味ではオートマチックステップというのは最もやる価値がある打ち方です。それに取り組んでもらったという事です。

(2)私の教え方の特徴なのですが、それは選手にも一通り理論を全部言うという事です。そうする事によって、先に進むほどに話が通じやすくなるからです。これを「出来るようにすればそれで良い」という考えで、理論を言わずに具体的なやり方だけをしてしまうと、最後まで感覚的な話しか出来ないし選手としても結局何をしているのか解らないので、その場でやっているだけという事になってしまうからです。このやり方が上手くなってくると「その人が来ると上手くなる。でも帰ると元に戻る」という状態になり、ではまた呼ぼうかという話になって来ます。ビジネスとしては儲かるかもしれませんが、選手やチームの中にノウハウが蓄積されていかないので、一種の「野球指導ショー」あるいは「対処療法的に野球がちょっと上手くなる効き目の短い薬を渡す医者」みたいな事になってしまい、選手の依存性を高めるだけになってしまいます。
 そうでは無く、私のやりたいのは数回の講習によってノウハウを対象チーム、あるいは選手に習得してもらうという事です。つまり「のれん分け」みたいな事です。今回の講習会ではダッシュをかけて一通りやりましたが、本当にその「のれん分け」に必要な基礎的事項を伝授するためには少なくとも3日、出来れば5日くらいはかかります。その時期が過ぎれば、1年くらいは定期的に見て技術的なチェック&ディスカッションをするだけという時期に入る事が出来ます。

 ただ私のやり方のデメリットは理論、理屈を話す時間が長くなってしまうという事です。(その間には出来るだけ見応えの有る映像を用いて興味を持続させるようにはしていますが)しかし、その行程を乗り越える事で、お互いが共通理解に則って中身の濃いやりとりが出来るゾーンに入る事が出来ます。それをするためにはどうしても地味な行程が必要になってしまうのです。(この間に退屈に感じてしまう人が出てくるのはやむを得ない部分が有ります。)今回の講演講習会では2日目の後半2時間くらいがちょうどそういうゾーンに入れたところです。そして、その蓄積と地道なステップアップの効果も有り、その時間帯に選手のパフォーマンスも大きく向上したと思います。

(3)1日目のみ参加の方、2日の途中まで参加の方の中で、チームに導入してみたいという方は、ひとまず最後まで撮影されていた方に聞く等して、5種類の股関節トレーニングを積みながら、オートマチックステップの打ち方で大きく構えて思い切り振る、強く打つという練習をスイングの基礎作りトレーニングとして行ってください。まだ試合の中では好きなように打ってもらった方が良いでしょう。(ただ脚を挙げる場合や、様々な方法の中でのポイントというのは有ります)そして、もし本格的に取り入れてみたいと思われた方は、どうぞお気軽にご連絡ください。

参加してくれたすべての部員の皆さんへ

 まず最低限これだけはやってほしい事は何かと言うと、それは股関節のストレッチとトレーニングです。打ち方については好き嫌い個人の考えは有るでしょうが、股関節トレーニングはすべての人に適応します。運動能力が向上するだけでは無く、君達はまだ成長期なので、講演会で説明したようにスポーツをする上で有利な骨格に育っていく可能性も大いに有ります。腸腰筋は姿勢を作るコアの筋肉だからです。植物でも竿にツタをはわせると真っすぐ育つように、良いトレーニングをしていけば人間の骨格形成もよくなる筈です。成長期を終えてから始めた自分自身を見ても、少し改善された感は有ります。私の理論に取り組んでいる人は腸腰筋その場ステップを1日数百回やっています。やっているうちに打撃投球の重心移動が豪快になっていきます。極端に言うと他のスポーツに転向しても、あの股関節トレーニングは有効です。キーワードはいかに黒人に近づくかという事です。最後に5種類にまとめてトレーニングを復習しましたが、そのテーマは「腸腰筋その場ステップ、踵小刻みステップ等の骨立ち系」「ハムストリングススクワットジャンプ等のスクワット系」「両脚均等の股関節割り系」「股関節の絞り系」「捻って片方の股関節を割る系」です。さらに大雑把に分類すると「腸腰筋ハムストリングス系」と「股関節の斜め回転系」に分類されます。忘れた人は撮影していた人に見せてもらうなどして思い出してください。難点は上手く出来るほど足音が響く種目が多いので、マンション等の場合2階以上だと難しい事ですね。そこを加減してしまうとトレーニング効果が半減するので、そういう場合は外でやるようにしてください。


その他 言い忘れなど

(1)クイックモーションについて言い忘れてた重要な事が有ります。久しぶりにクイックモーションを教えたもので、言い忘れていました。(何かパワーが出ないなという違和感は有ったのですが)
 当日、クイックモーションは「抜く」事によって出来ると言いましたが、もう一つの重要な要素は捻りです。つまり抜きながら捻るわけです。抜くだけだとモーションは早くなりますが急速は出ません。捻る事によって後ろ脚に十分にタメが作れるのでパワーが出ます。ただ「捻り」を強調しすぎて「抜き」は出来なくなると、打撃の一本脚打法と同じで後ろ脚に「乗って」しまうので、クイックでは無く、セットになります。なので「抜きながら捻る」と教えてください。前脚の膝がやや内に入る形になります。このページの上の方(上原の動画の所まで)に「抜き」と「捻り」の意味が書いてあります。
 要約するとクイックとセットの違いは「脚を挙げながら重心移動が始まるクイック」と「脚を挙げてから重心移動が始まるセット」という違いです。捻る事によってリンク先ページの沢村のように後ろ脚が斜めになるので、捻りながら前脚を挙げると脚を挙げると同時に「斜めになった棒が倒れる原理」によって重心移動が始まるわけです。「抜き」ももちろん、脚を挙げると同時に重心移動を始めるための技術です。

(2)腸腰筋その場ステップやハムストリングススクワットジャンプなど、腰を反る系の動きは慣れないうちは腰が痛くなる場合が有ります。これについては自分でも、また何例か報告を受けています。しかし、この腰痛は筋肉痛ようなもので、初期の導入期を超えると出なくなります。腰椎は元々が前湾なので、腰椎の前湾に伴う腰痛は多くの場合筋肉痛のようなもので、特に紹介したトレーニングに伴うものは問題にはなりません。問題になるのは腰椎の後湾に伴う腰痛です。これは腰を丸めて長時間椅子に座り続けた時などに起こります。また見逃されやすいのは置きティーにボールを置こうとする前屈姿勢の中で起きる腰痛です。実は自分自身も15日の練習の際、いつになく数多くのボールを台にセットしたので次の日は少し腰が痛かったです。(笑) なので、置きティーを自分でやる際などは特にこまめに腰を反るストレッチを行い腸腰筋を刺激し、腰椎が前湾した状態をキープ出来るようにしてやる必要があります。

 最後に

 二日間の講習はあくまでも基礎、土台作りです。その内容を活かすも殺すもその後の取り組みにかかっています。そのための方策(練習方法)は残してきました。是非、撮影されたビデオを参考に継続的に行ってください。何度も書いてきましたが、他とは比べ物にならない究極の理論です。もちろん、それは「理論として」という意味では無く「実践にための理論として」と言う意味です。投球腕の故障を防ぐポイント等もあります。是非、さまざまな形でのアフターケア的なサービスを利用して実際に取り組んでみてください。本当に突き詰めていけば、他の日本の野球選手たちが可哀想に見えるくらいの境地に立てます。練習時間が短い等厳しい条件もありますが、新潟から(メジャーで打者がほとんど通用しないという)日本野球界に「打撃革命」を起こしてください。期待しています。

 以上です。若林監督を初め、参加、ご協力していただいた、指導者、部員、保護者、教員、マスコミ関係者の方々に心よりお礼を申し上げて結びとさせていただきます。