2012年8月2日木曜日

8月3日 雑記

(1)投手の基本はアウトコース低めストレートと書きましたが、打者にとっての基本はインハイの速球とアウトローに落ちる変化球を打ちこなす事でしょう。その理由は以下の通りです。

(a)インハイとアウトローはホームベース方向に傾いた打者の体軸に直交するスイング軌道に内包されている。

(b)インハイには最も素早くバットヘッドを出す必要が有る。それゆえ、インハイは速球が最も難しい。一方、アウトローは最も開きを我慢して引きつける必要が有る。それゆえアウトローの遅い球は最も引きつける必要が有るコースと言える。(因に低めは高めより腰の回転が小さくなる。)

(c)インハイに素早くヘッドを出せる自信がある場合、ボールを良く引きつけてから打つ事が出来るので、そのぶんアウトローの緩い変化球も打ちやすい。インハイに素早くヘッドを出せる自信が無い場合、早めに身体を開いて打ちに行く必要があるため、アウトローの緩い球も打ちにくくなる。

(d)タイミングを外されてもアウトローの緩い球を打てるスイングの柔軟性が有れば、速球にタイミングを合わせて思い切って打ちに行ける。その場合、インハイの速球も打ちやすくなる。タイミングを外された時に緩い変化球に対応出来るだけのスイングの柔軟性が無い場合、思い切って速球に合わせて打ちに行く事が出来ないのでインハイの速球も打ちにくくなる。

これらの事から、まず打者としてはインハイの速球とアウトローの緩い変化球を打てるように練習する必要が有ります。これらのボールが打てるスイングであれば、インロー、アウトハイもストライクゾーンであれば打てるはずです。

また、練習する場合、インハイ速球とアウトロー遅球は出来るだけ交互に打った方が良いでしょう。なぜならインハイ速球とアウトロー遅球は究極の緩急でもあり、緩と急は交互に見ると双方がより際立って感じられるからです。

私が野球部の監督なら、以下のように練習します。インハイ速球についてはタオルを丸めたボールを利用して至近距離で打ちます。一方アウトロー遅球については通常のフリー打撃の要領でふんわりした球を投げて、それを打ちます。この練習を二カ所で同時に行い、3~5スイングで交互に回します。打者と球拾いの野手には気持ちよく打てる練習では無い事をあらかじめ伝えておく必要が有ります。
ただ、この練習の難点は、ある程度ボール球でも手を出した方が練習になると言う点です。(練習効率も良い)そのため、補完メニューとして実戦形式の打撃練習が必要になります。(ストライクボールの見極めをつけるため)

(2)http://baltimore.orioles.mlb.com/team/player.jsp?player_id=217915

Lew Ford

オリオールズシリーズ再開します。1976年生まれの右投げ右打ち外野手。今期MLB初ヒットを記録したオールドルーキー。

http://www.youtube.com/watch?v=V3-z6o83Ct4&feature=plcp

一種の二段ステップでしょうか。かなり始動のタイミングが遅いのが面白いです。

守備も結構上手いように見えるのですが。。
http://www.youtube.com/watch?v=2ik5aBVeoP4&feature=plcp

(3)http://baltimore.orioles.mlb.com/team/player.jsp?player_id=542897

Xavier Avery

1990年生まれの若者。今期デビューで90打数21安打 打率0.233 本塁打1 盗塁6

中々良い選手だと思います。気迫が感じられるし、難しい球に対応する反射神経が良い。始動時の後ろ脚の力が使えていて、グリップはリラックス出来る位置に有るので、実戦的には無理の無い打ち方です。ただ、これから「上手さ」がどれだけ出て来るかと言う事が大きな課題になるでしょう。

http://www.youtube.com/watch?v=DZl_XNvv8fQ&feature=plcp
http://www.youtube.com/watch?v=AH6Gxa9LfmM&feature=plcp

ホームランを流し打ちで打っているのも期待出来ます。
http://www.youtube.com/watch?v=gqJPGnN31CM&feature=plcp

高めの打ち方も上手いですね。両手振り抜きならではの高め打ちです。
http://www.youtube.com/watch?v=9T-2LyhEpGM&feature=plcp

バッティングの「打ち方の作戦」的にはエドウィン•エンカーナシオンと似ていますね。上半身は形よりも楽な位置においておき、リラックスした状態から一気に振り抜く事を重視したスイングです。
http://www.youtube.com/watch?v=Ylt-etdKJaQ&feature=plcp

スイング的にはカーティス•グランダーソンにも少し似ています。
http://www.youtube.com/watch?v=Dd_sjReBbnM&feature=plcp

こういった先例を見ると、成功する可能性は充分有ります。日本人にはいない感じの左打者なので、MLBの先例を見て予測しなければ解りにくいでしょう。

この守備、この肩の強さも魅力的です。21 安打 四死球11で 6盗塁と俊足も光ります。
http://www.youtube.com/watch?v=2FnkT-ROa2o&feature=plcp

この選手は非常に魅力的ですね。こういう選手を使わない手は有りません。オリオールズは今期地区二位と善戦しており、勝敗を度外視して使う事が難しい状況なので、24試合と出場試合数が少ないのでしょう。